JTB首都圏は2014年12月5日、クルーズ専門店「JTBクルーズ銀座本店」をオープンした。全国から経験と知識の豊富なスタッフを集めるとともに、仕入れ機能も強化する。JTBはグループとしてクルーズ事業を強化しており、2014年10月にはJTBロイヤルロード銀座と、クルーズ取扱実績の長いPTSのクルーズ企画部門を統合。専門部署「クルーズ事業部」を開設していたところ。JTBクルーズ銀座本店のオープンは、事業強化の一環だ。
新店舗のオープンを機に行われた記者会見で、JTBグループ本社執行役員旅行事業本部副本部長の笹本潤一(写真右)がJTBが取組む今後の方針を説明。クルーズマーケットについて、(1)日本人観光客、(2)地域交流ビジネス、(3)訪日外国人観光客、の3点で、需要拡大が期待できる市場だと認識しており、グループ全体としてクルーズ事業を拡大していく。特に笹本氏は、業界全体の中にしめるクルーズの専門性が高いスタッフが豊富である点を強調。クルーズコンサルタント資格は全保有者5437名のうちJTB・PTSをあわせたグループ内の保有者が2935名、クルーズマスターは全54名中28名であることから、専門性を活かした案内ができることを説明した。
JTB首都圏代表取締役社長の生田亨氏(写真右)は、世界的にクルーズ市場が拡大する中、2013年においては日本の取扱いが世界の1.1%に満たない点を指摘。まだまだ日本には成長する見込みがあるとの考えで、今後同社の取扱いシェアを2013年度の取扱人数は日本のクルーズ人口の約15%(約3万5500人)から、これを2020年段階では20%まで引き上げたい考えだという。また、「日本人が12万人、外国人は18万人くらいとれるのではないだろうか」との予測も示した。
これに向け、クルーズ商品はブランド総称を国内・海外ともに「JTBクルーズ」に統一。高額・高品質商品の「JTBクルーズ プレミア」と、価格訴求型の「JTBクルーズ バリュー」の2つのカテゴリーで展開し、販売を強化していく。また、関西エリアでは「関西空港から行くJTBクルーズ」も設定し、シニア層とハネムーナーを中心に700名の販売を目指す。関西ではクルーズコンサルタントが常駐する「クルーズプラザ」を3店舗、「クルーズデスク」を掲げる販売拠点9店舗を中心に、エリア全165店舗でクルーズ商品を販売している。
「JTBクルーズ銀座本店」の総支配人をつとめる藤本信氏(写真右)は、今回の新店舗について「全国の支店(PTSを含む)から、クルーズの知見が高い社員を集めた」と自信。ほぼすべてのスタッフがクルーズコンサルタント資格を保有、クルーズマスターが8名いることで、専門性の高さを強調した。また、同店舗ではパッケージ型商品を中心に販売し、個人型商品のFITについてはPTSのノウハウを生かしたウェブ販売をしていく方針。ハネムーン需要が高まる傾向もあり、こうしたトレンドを注視しながら、専門性の高い商品を丁寧な説明で販売していく。
なお、JTBクルーズ 銀座本店のオープン記念商品も発売する予定。JTBクルーズ プレミアでは、クイーンエリザベスでの欧州ショートクルーズ9日間(69万8000円~)、JTBクルーズ バリューではセレブリティイクノスでの東地中海クルーズ9日間(39万8000円~)を設定したほか、「JTBクルーズ 限界に挑船!!」とたコスタ・ディアデマでの西地中海周遊クルーズ11日間(18万8000円~)も設定した。
【JTBクルーズ 銀座本店 概要】
- 所在地:東京都中央区銀座4丁目4番1号 八光ビル7階
- ※旅行説明会場及び来店受付は「JTB銀座ラウンジ(JTBロイヤルード銀座内)」
- 営業時間: 10時00分~18時00分(祝日・ 振替休12/27・12/28、12/30~1/4 除く)
(トラベルボイス編集部:山岡薫)