ドイツを拠点にアプリ情報の分析などを行うアジャスト(adjust)は、iPhone、iPod touch、iPadなどに対応する日本語iOSアプリの現状について調査を実施した。それによると、すべてのアプリの12.3%が日本語版で、2014年末時点の日本語アプリ数は前年比55%増の17万5654点だった。
また、日本語アプリの9%は英語版が用意されておらず、同時に比較したドイツ語、中国語、ロシア語アプリの中で最も多言語化が進んでいない状況も判明。
さらに同社では、一定期間のダウンロード数を分析することで、あまり見られていないアプリ数を「ゾンビ化したアプリ」として算出。2014年12月時点で日本語アプリ全体の77.1%がゾンビアプリに該当するとしており、年間を通じて倍増する状況にあるものの、世界全体のアプリの「ゾンビ率」82.8%よりも低い水準にあることを示した。
世界および日本語アプリのゾンビ率は以下のとおり。
近年は、アプリの普及についてダウンロード数でなくアクティブユーザー数(実際に一定頻度で利用するユーザーの数)で図ることが一般的。「ゾンビ化」は、ダウンロードが多くても実際に使われていない傾向を指すものだ。同社では、アプリを世界中にPRしてダウンロード数を増やし「非ゾンビ化(実際に一定頻度で利用するユーザーを増やす)」を測るためには多言語化対応が有効であると分析している。
この調査は、2014年1月から12月までの1年間、iOS App Store でダウンロードされたアプリ数をもとに実施。一定期間の2/3以上でトップランキングリストに掲載されるほどのダウンロード数がなかったアプリを「ゾンビアプリ」と定義している。