ルフトハンザ航空は同社 グループでの安全体制を改善することを発表した。グループ各社で、航空機コックピットにおいて常時2人体制をとることと、グループCEOに直接報告する「グループ・セーフティー・パイロット」導入の2点。傘下の各社は、各国航空当局との協議のうえ可能な限り速やかに新たな手順を導入する計画だ。
今回の措置は、このほど発生したジャーマンウィングス墜落事故の原因とみられるコックピット内の乗員配置を解決するもの。欧州航空安全局(EASA)は、墜落事故後、航空機コックピット内の乗員を2名体制にすることを呼び掛けていた。同社グループ各社は、危険を未然に防ぐための措置としてドイツ連邦航空局や国内航空各社、ドイツ航空協会(BDL)と協力し、新たなコックピット使用手順を導入。航空機のフライト中は、コックピットに認定を受けた乗員2人が常駐することを義務付けた。
また、安全体制の改善としては、新たにCEOに直接報告する「グループ・セーフティー・パイロット」ポストを新設。各社がそれぞれ運用してきた「セーフティー・パイロット」に加えてグループ全体の安全対策に責任を負う職務でウェルナー・マース機長が即時就任した。現在務めるルフトハンザ ドイツ航空の「セーフティー・パイロット」と兼務となる。