デルタ航空とアエロメヒコ航空、共同事業に向けて独禁法適用除外を申請、15億ドルの経済効果見込む

デルタ航空(DL)とアエロメヒコ航空(AM)は、米運輸省に独占禁止法（DOT)の適用除外を申請した。同様の申請はメキシコ当局にも出されており、これが認められれば、両社はアメリカ/メキシコ路線で共同事業を始める。共同事業では、より柔軟な路線展開のほか、運航スケジュールでも効率的な運航が可能になることから、15億ドルの経済効果が見込まれている。

申請が認可されれば、両社は空港ゲート、ラウンジ、乗り継ぎの利便性などを改善していくため空港施設への投資も進めていく方針。また、共同で販売やマーケティングも進めていく。

共同事業によって、アエロメヒコ航空は、デルタ航空のハブであるアトランタ、デトロイト、ロサンゼルス、ミネアポリス、ニューヨーク、ソルトレイクシティー、シアトル経由で北米ネットワークを拡大できる。一方、デルタ航空側は、アエロメヒコ航空のハブであるメキシコシティー、モントレイ、グアダラハラ、エルモシージョ経由でメキシコ国内都市への乗り継ぎ利便性を高めることが可能になる。

両社は、1994年にコードシェアを開始。2000年に設立メンバーとしてスカイチームに加わった。2011年に両社は商業ベースでのパートナシップを強化し、2012年にはDLはAMの親会社であるグループ・アエロメヒコに6500万ドルを投資。現在、両社は週4000便以上でコードシェアを実施。昨年にはメキシコのケレタロに共同MRO(航空機整備)事業を立ち上げている。