英国政府観光庁(VisitBritain)によると、2014年に英国を訪れた世界からの旅行者数は、前年比5%増の3438万人となった。名目消費額も3%増の218億4900万ポンドで、訪問者数・消費額とも過去最高を更新した。
このうち、日本人旅行者数は1%減の22万2000人とわずかに前年を下回ったが、英国内消費額は6%増の2億2600万ポンドと上昇。内訳は、観光目的の訪問者数が8%減の10万4000人、泊数が17%減の59万7000泊と減少したが、消費額は37%増と大きく増加。日本人全体で1人当たりの平均消費額は1005ポンドとなり、英国にとって重要な市場の一つとする。
英国政府観光庁日本代表のアシュリー・ハーヴィー氏はヨーロッパ全体が日本人誘致に苦戦する1年だったと振り返りつつ、「英国への日本人旅行者の数に大きな変動はなかった」とし、特に消費額が回復したことを歓迎する。2015年秋に英国で開催されるラグビーワールドカップについても、日本でその次の大会となる2019年大会の開催が決定していることから、ビジネスと観光での英国訪問が増えると期待。日本人の海外旅行を牽引する20代・30代の「女子旅」と、シニア層に加え、ラグビー関連需要の取組みを強化していく方針だ。