airbnb(エアビーアンドビー)北アジア責任者が明かした成長の理由、日本の個人宅宿泊は7倍に -WIT Japan2015

エアービーアンドビー北アジアマネージングディレクター/アラン・チャン氏、(モデレーター:WIT創設者イェオ・シュウ・フーン氏)

オンライン旅行業界の国際会議「WIT Japan2015」の2015年6月5日のカンファレンスに、エアビーアンドビー(airbnb)の北アジア・マネージングディレクター、アラン・チャン氏が登場し、同地域における現状を語った。チャン氏によると、創設7年目、アジアでは3年前のスタートだが大きな成長を遂げており、特に日本の成長は顕著。「日本からのアウトバウンドで3倍、インバウンドは5倍に成長した。今年は7倍になる見込み」だという。

なぜ早い成長ができるのか。チャン氏はSNSなど「クチコミ」による影響の大きさに加え、ローカライゼーションの重要性を指摘。アジアへの参入ではダイナミックさや多様性で戸惑うグローバル企業も多いが、「国際化とは相手の文化を理解して受容し、ローカルマーケットが受け入れるプロダクトを作ること」としてスタッフの市場理解に努め、エンジニアもアジアに派遣した。食事や交通機関など現地の文化に触れて生活を体験し、ホストやユーザーに会うなど、エアビーアンドビーの魅力を作りだすものを理解するためのインサイトを行ない、よりローカルに即したプロダクトに改善している。

さらにアジアでは現地の需要把握を目的に、東京や大阪など都市単位でのコミュニティ構築にも努めた。この結果、域内旅行の拡大にも繋がり、現在は8割が日本や中国、香港や韓国などアジア内の利用だという。そのため、アウトバウンドだけではなく国内需要も踏まえた包括的なアプローチに取り組んでいる。

進行役のWIT創設者イェオ・シュウ・フーン氏の「世界の人口約70億人に対し、現在の物件数はまだ120万軒。世界の50%が自分の住居を提供するといわれているなかで、どれくらいまで成長できると思うか」の問いに対し、チャン氏は「リミット(限界)はないと思う」と返答。

ただしチャン氏は、物件やその数ではなく、「体験が特徴を生み出し、人々の人生を豊かにする。それに基づいた旅行を提供していく」という、体験を重視する同社の理念を強調。「スタッフには地域や世界をより良くしたいという情熱がある」と語り、「まだ知られていないが、素晴らしい魅力を持つ地域は多い。日本人にも日本を再発見してほしい」と同社が目指す旅の価値をアピールした。

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