ソーシャルメディアマーケティングのトレンダーズが運営するウーメディア・ラボは、女性の消費行動をテーマにしたレポートのなかでSNSの利用実態を発表した。18歳~50歳の女性を4つの世代に分けて、その特徴をまとめたもの。
調査によると、団塊ジュニア世代を境にSNSへの考え方が異なるが、その下の世代間にも意識の違いがみられる。概要は以下の通り。
▼18~25歳の「ゆとり・さとり世代」(1990~1997年生まれ)
99%がSNSを利用。利用率が最も高いのはTwitter(85%)で、Facebook(76%)、ブログ(59%)と続く。Instagramは55%で、全年代で最多だった。幼少期からデジタル環境に育った「ソーシャルネイティブ」のためSNSの情報収集や発信に慣れており、48%が同一SNSでの複数アカウントを所有。購入動向では商品決定要因として「知人・友人からのクチコミ」が他の世代よりも多いのも特徴だ。
▼26~32歳の「はざま世代」(1983~1989年生まれ)
「Facebook」の利用が多いのが特徴。例えば、レジャー関連でのFacebookによる情報発信では、他の世代は5~10%だったのに対し、同世代は22%と5人に1人が実施。イベントや旅行、スポーツでもFacebookでの発信が多いという。不景気の閉塞感が漂う1990年代後半~2000年代初頭の青春時代に「カリスマ的存在への憧れ」で消費を牽引した世代でもあり、全体的にアクティブな人が多い。休日の外出先での体験を、Facebookでシェアする様子がうかがえるとしている。
▼33~45歳「就職氷河期世代」(1970~1982年生まれ)
この世代から、SNSに対する考え方が変わってくる。「自分自身や友人の写真をアップしている/抵抗がない方だと思う」との回答率は、同世代未満は38~46%だったのに対し、33~45歳は12%。アカウントを持っていない人はTwitterは56%、Facebookは49%、Instagramは67%だった。所有者のアクティブ率は高いが、情報をチェックするツールとして利用する傾向が強い。SNSに限らず、興味・関心のあるものに対しては、テレビやクチコミサイト、企業のホームページなど様々な情報源をチェックしているという。
▼46~50歳「バブル世代」(1965~1969年生まれ)
インターネットの活用において、8割が「情報発信をしていない」と回答。情報収集としての活用がほとんどだ。興味・関心があるジャンルの情報収集は「TV」「新聞」「クチコミサイト」でのチェックが多い。SNSも閲覧のみの利用が多く、利用率はブログ(46%)、Facebook(45%)、「Twitter」(42%)。いずれも半数が投稿はしないという。また、LINEは53%が使用していないと回答した。
なお、同レポートでは細分化する女性の消費行動を分析するため、嗜好や情報収集方法などに基づいて12のタイプにカテゴライズした。若いほど女性像のカテゴリが多く、世代間の意識の違いが浮き彫りとなった。