旅先での充実した体験や思ってもみなかった旅先の発見。Find Travelは文字通り「旅を見つける」サイトだ。Find Travel 代表取締役CEOの井出一誠氏は「情報が溢れかえっているインターネット上で、旅先を探すのはとても面倒なこと。ここを見れば、定番から穴場まで、全てが簡単に分かるようなサイトが欲しかった」と設立の理由を話す。
現在は、ゲーム・球団経営などで知られるDeNA(ディー・エヌ・エー)傘下のキュレーションプラットフォームとして事業を順調に拡大し、2014年8月のサービス開始から約1年で月間ユニークユーザー数が1200万人(※)を突破するまでに成長。国内海外問わず、ワクワクするような切り口で記事を掲載する。ユーザー目線の生き生きとした旅情報には、「旅を見つける」だけでなく「旅に出かけたくなる」効果も生み出している。
※月間ユニークユーザー数 Google Analyticsの集計によるのべ月間利用者数(DeNA調べ)
“DeNAパレット”のひとつとして急拡大
Find Travelは、DeNAのキュレーションプラットフォーム「DeNAパレット」のひとつ。フッション、子育て、レシピ、住まいなどとともに、「日本人のライフスタイルを豊かにする(井出氏)」情報サイトとして運営されている。
設立は2014年4月。同年8月にサービスをリリースし、その半年後にDeNAに買収された。「それまで順調に事業は成長していたが、資金調達、インフラ整備、採用などを考えると、大手と組んだほうが成長スピードは上がると考えた」と井出氏。DeNAも新規のキュレーションプラットフォームの領域として旅行関連も検討していたことから、両社の思惑が一致した。
Find Travelにとって、DeNAが持っている信用力や知名度は大きかったようだ。横軸としてキュレーションプラットフォームに加わることで、ユーザー体験を向上させるノウハウを共有。それまでの成長基調にアクセルをかけた。
一方、他サイトとのノウハウ共有機会はあるものの、それぞれのキュレーションプラットフォームは独立性をもって事業を展開している。「事業上の相乗効果というよりも、それぞれの事業を最適化することでユーザー体験を向上させることを重視している。」と井出氏は話す。
DeNA傘下の旅行会社「DeNAトラベル(旧エアーリンク)」とも、完全に独立した事業として進められており、記事広告の展開など他の旅行会社と同じ協業の仕方をしているという。
興味を惹く切り口で記事掲載、タイアップ記事での訴求効果も
掲載される旅情報のソースは大きく分けて3つ。メインとなるのがトラベルリポーターと呼ばれる一般ユーザーによるキュレーションだ。現在、約1000名がトラベルリポーターになっている。旅行ブロガーからの投稿も多い。自身のブログで記事を書くよりも、Find Travelで記事を書いたほうがページビュー(PV)が多いため、それが投稿のモチベーションにもなっているようだ。
井出氏は、反応がよかったトラベルリポーターからの記事として、本格的なアスレチックをまとめた『大人のための本気アスレチック6選【関東編】』、九州の絶景を集めた『死ぬまでに一度は行きたい!九州観光にオススメな「至極の絶景」32選』、カップル向けに提案した『恋人と行きたい!客室露天風呂が素敵すぎる、九州の「至極の温泉宿」13選』を紹介。「旅先での体験がもっと素敵になる」ような切り口の記事が人気だという。このほか、グルメ、宿、絶景などをキーワードとする記事のPVが高く、旅行だけでなく、気軽なお出かけ情報へのアクセスも伸びている。
井出氏は、Find Travelの意義として地方観光の活性化にも言及。「Find Travelに掲載すれば、リーチできる範囲は広がる。地方には素晴らしい観光素材がいっぱいある。その販促の場としても利用してもらえれば」と話す。
また、旅行会社や観光局など旅行関連事業者からの記事広告も柱のひとつになっている。これは、Find Travel編集部がクライアントの意向を踏まえつつ執筆編集する。
たとえば、JTB国内旅行企画の例。『コスパで選ぶスペシャル体験!大人女子旅を賢く楽しむための3つの方法』の記事広告を展開。「コスパ」という女性に響く切り口で、多くのユーザーに閲覧され、45,000 PV保証のところ、これまでに85,000 PVを超えたという。
ホテルのスイートルームでの贅沢な女子会をリーズナブルに楽しめる旅のプランやワンコインで楽しめるアクティビティ、手作り体験などを美しい写真と楽しい記事でまとめたことで、大人の女性の関心を引いた。
また、香港政府観光局とのタイアップでは、『これだけは食べたい!香港で味わいたい9つの「絶品グルメ」が美味すぎる!』を展開。Find Travelで人気の「絶景」×「グルメ◯選」という人気の切り口で、夏の旅行シーズンのキャンペーンを訴求し、読者の関心を惹きつけた。
このほか、旅館や自治体などがFind Travel上で情報発信をするケースも増えている。
可処分所得が高く、旅行頻度も高いユーザー
ユーザーの属性や特長はどうなっているのだろうか。井出氏はまず、20代の男女で高所得かつ可処分所得の高いユーザーが多いと説明する。エンターテインメントや旅行について関心度だけでなく消費金額も高く、月に1回以上国内・海外旅行に出かけるユーザー比率も高いという。
2015年7月にマクロミルが実施した調査によると、1ヶ月に5万円以上自由に使えるFind Travelユーザーは全体の47%とほぼ半数。一般的な割合の14%と比較すると、その年収や可処分所得の高さが伺える。また、旅行頻度を見てみると、年1回以上国内旅行に出かける割合は実に98%で、一般の62%を大きく上回っている。逆に年1回未満はたった1%。海外旅行でも年1回以上の割合は、一般の10%に対して75%とかなり高くなっている。(2015年7月マクロミルの調査対象:一般1037名、Find Travelユーザー174名)
このほか、購買頻度についての調査では、お菓子購入(週1回以上)や清涼飲料水購入(週1回以上)では一般が66〜67%に対してそれぞれ97%。ファッション購入(月1回以上)やコスメ購入(月1回以上)でも一般を大きく上回り、それぞれ75%と76%という結果になった。Find Travelでは、「ユーザーには新しもの好きで買い物にアクティブな人、アーリーアダプターが多い」と分析している。
「圧倒的な」旅行キュレーションプラットフォームに
「登山でいうと、いまは2合目あたり」。井出氏は、現在のFind Travelの事業についてそうたとえる。「これからも、国内・海外問わず、リポーター数を増やし、記事の質も量も充実させていく。旅行キュレーションとして圧倒的なサイトにしていきたい」。
サービス開始からまだ1年あまり。DeNAの傘下でFind Travelがどう成長していくのか注目したい。
広告:DeNA(ディー・エヌ・エー)
問い合わせ先:find-travel@ext.dena.com
DeNAグループ広告媒体資料: http://dena.com/jp/adinfo/
編集:トラベルボイス企画部