シニア層もテレビの視聴時間が減少、ビデオ・インターネットの利用は増加 -NHK

NHK放送文化研究所が発表した「2015年国民生活時間調査」(結果概要)で、テレビの視聴時間の減少が高齢者層にも及んでいることが判明した。この調査は日本人の生活実態を時間の尺度で捉えようとするもので、1960年から5年ごとに実施している。

2015年の最新調査結果によると、テレビを視聴する人(1日15分以上)の割合は平日、土曜、日曜とも85%で、依然として1日のなかで国民のほとんどが接する“日常メディア”。ただし、1995年以降、は微減傾向に転じていたが、特にこの5年間は3~4ポイント以上と減少幅が大きい。なかでも20代男性は平日、土曜日、日曜日とも6割台に低下した。

1日あたりのテレビ視聴の全員平均時間(テレビを見ていない人も含めた平均時間)も減土曜日をのぞいて減少。年齢が高いほど視聴時間が長いが、平日については70代以上の男性が5時間16分(23分減)、60代男性が3時間59分(30分減)、60代女性が4時間21分(18分減)など、シニア層でも減少した。

一方、録画したテレビ番組の再生視聴やネット配信のテレビ番組の視聴を含む、ビデオやHDD、DVDを見る人の割合は、平日(15%)、土曜日(18%)、日曜日(17%)とも5年前より拡大。特に平日は4ポイント増となった。特に女性は高齢者ほど増加しており、60代女性は5年前の7~8%から13~17%に拡大した。

ホームページの閲覧や制作、SNSの利用、動画視聴など「趣味・娯楽・教養のインターネット」についても、平日(23%)、土曜(26%)、日曜(26%)とも拡大。全員平均時間も、平日(28分)、土曜日(38分)、日曜(43分)となり、5~12分増加した。40代以下はほとんどが3割を超え、土曜と日曜は男女10代と男性20・30代で4割超となる。また全員平均時間では特に男性50・60代の平日の時間が23分で、大幅に増加した。

なお、1日の睡眠時間は平日が7時間15分、土曜日が7時間42分、日曜日が8時間3分。2010年まで減少傾向にあったが、増加に転じた。就寝時間は各曜日とも23時が多く、2010年よりも早寝早起き傾向にあるという。

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