日本各地の桜に赤信号、2016年は最悪の健康状態、長期化すれば枯れる危険も

ウェザーニューズはこのほど、国内約8000本の桜の健康状態を調査した。その結果、2016年は過去6年間で最も健康状態が悪いことが判明した。特に、北海道や東北、九州などでは日照不足や台風など、気候の影響とみられる悪化が確認されたという。

今回の調査は、2016年3月から5月にわたり、スマートフォンやモバイルサイトを通じて各地(沖縄以外)の桜の情報を調査したもの。調査内容は、日当たり、樹形、花の咲き方、幹の状態、樹皮の状態、花数の6項目。その結果を指数化し、「優良(+)」「優良」「優良(-)」「正常(+)」「正常」に分類している。

ウェザーニューズ:報道資料より

例えば花の咲き方では、ところどころ咲いていない枝がある「まだら咲き」や、「特に上部で咲いていない」という回答が合計で3割を占めた。理由としては、3月上旬までにつぼみが膨らんでいた後、強い冷え込みがあったことが考えられるという。

また、幹の状態では、「穴や切られた跡・くぼみ・キノコが生えている」といった不健康な状態の桜が5割超えに。別途実施した調査でも、何らかの病気がの特徴がみられる回答が約1/4に至ったという。

この結果を受け、日本花の会・樹木医の和田博幸氏は「衰退が5年も続くと太枝が2、3本が枯れます。これは明らかな変化です。樹勢衰退の警告と捉えられます」とのコメントを寄せたという。

なお、都道府県別で最も桜の健康度が高かったのは、徳島県(優良-、以下同)。次いで島根県、岡山県、佐賀県。最下位は岩手県(正常+)だった。全国の桜の健康状態の推移は以下のとおり。

ウェザーニューズ:報道資料より

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