JALグループが発表した2017年3月期(2016年4月1日~2017年3月31日)連結業績によると、グループ連結売上高は前年比3.6%減の1兆2889億円。営業費用は0.8%減の1兆1186億円、営業損益が18.6%減の1703億円、経常利益は21.1%減の1650億円。当期純利益は5.9%減の1641億円となった。
国内情勢では個人消費や設備投資の大きな伸びがなかったうえ、海外では中国をはじめアジア新興国の伸びに弱さがみられ、さらに燃油調達コストや原油価格の上昇や円安傾向による影響などで、減収減益となっている。
国際線:旅客収入は7.5%減の4152億円
国際線は、成田/ホノルル線、関西/ホノルル線、成田/バンコク線の増便などに加え、イベリア航空やチャイナ・エアライン、S7航空によるコードシェア強化を実施。ビジネスクラスやエコノミークラスのシートの快適さを追求した「JAL SKY SUITE」機材の投入路線を拡大した。サービス面では、FlightStats社による2016年の国内線・国際線定時到着率でアジア・パシフィック主要航空会社メインライン部門、ネットワーク部門でも1位を取得している。
これらの結果、供給では有効座席キロベースで前年比0.1%増加、需要は有償旅客キロベースで0.8%増加。利用率は前年を0.6ポイント上回る80.3%に。一方で、旅客数は0.8%減の839万4777人と減少。旅客収入も7.5%減の4152億円となった。
国内線:旅客収入は0.5%減の4986億円に
国内線では、伊丹/鹿児島線のほか、伊丹/仙台・福岡・長崎線にもリージョナルジェット機初となる「クラスJ」を装着したエンブラエル190型機を導入し、特に伊丹発着路線の機能性向上に注力。新仕様機材の「JAL SKY NEXT」を全77機に導入したほか、対象となるすべての機材で機内Wi-Fiサービスキャンペーンも積極展開。サービス面では新サービス「どこかにマイル」などを通じた地方誘客強化に加え、新千歳、那覇、福岡、広島のラウンジ刷新などを実施した。
その結果、供給では有効座席キロベースで前年比1.2%と減少したものの、需要は有償旅客キロベースで0.9%増加。利用率は前年を1.4ポイント上回る69.3%となった。旅客数は1.4%増の3257万397人、国内旅客収入は0.5%減の4986億円となっている。