旅行比較検索KAYAK(カヤック)がこのほど行った調査によると、日本人ユーザーの62%が、旅行先を決める際に最も重要なものは「価格」であると答えた。同社では、これまで日本人が重視するとされてきた「安全な環境」の42%(3位)を大きく上回り、従来のイメージを覆す結果になったと分析。「感動する文化」と答えた人も48%(2位)と、「安全な環境」を重視する人を上回った。
カヤックは、「旅」には行けば行くほど行きたくなる、ある種の中毒性があると考え、「トラベルアディクト」をテーマに据えて、アジア太平洋地域(APAC地域)におけるユーザーのうち、21~45歳の2100人に調査を実施。自社の持つ何百万もの検索データを利用し、従来行っているユーザーの「興味や料金の変化など旅行検索に及ぼす影響」の調査のほか、「包括的な旅行に関する行動」についても分析した。その結果、日本人特有のトレンドがいくつか見られたという。
4割が「比較」検索、予約前に連日価格チェックも
今回の調査結果では、日本人の価格重視志向を裏付ける行動として、よりお得に旅行をするため、全体の44%が計画段階で複数のウェブサイトを同時に開いて価格を比較。42%が航空券を予約する前に、38%の人がホテルを予約する前に3つの旅行予約サイトを参照している結果に。また、41%が予約前に毎日、航空券とホテルの価格をチェックした経験があり、17%がキャンセル無料のホテルを複数予約し、1つだけを残して残りをキャンセルすると回答している。
予約のタイミングでは、日本人の51%が家族や友人との夕食時に行ったことがあると答え、他のアジア諸国と比べ高い数字となった。
また、49%がTVの旅行番組やオンラインの旅行記事を見ながら旅行を予約すると回答。「スマートフォンなどで手軽に予約ができる現代ならではの結果になった」(KAYAK日本カントリーマネージャー・山下雅弘氏)ようだ。
一方、他の国々では、オフィスで仕事中に旅行を予約したことがある人が香港で48%、インドでは45%、シンガポール38%と高く、反対に日本は18%と低かった。ただ、日本人の7%が大学のつまらない講義中に旅行予約した経験があると回答した。
調査期間は2017年10月2日~11日で、6カ月以内にホテルか航空券を予約した人に限定。APAC地域は、オーストラリア、香港、インド、日本、シンガポール、韓国、台湾が対象となっている。
KAYAK