日本貿易振興機構(ジェトロ)はこのほど、中国人消費者による日本や日本製品などに対する意識調査をおこなった。それによると、中国・日本・米国・英国・イタリア・フランス・ドイツ・韓国・タイのうち「今後行きたい国・地域」の1位は日本(40.2%)。2位は米国(39.9%)、3位はイタリア(37.4%)、4位はフランス(34.9%)だった。日本が1位になったのは初めてのこと。前年の結果と比べると、日本は4.8ポイント上昇。英国、中国、韓国は減少した。
訪日目的のトップ3は「娯楽施設」「食事」「買い物」
「日本でおこないたいこと」の1位は「遊園地、テーマパーク、娯楽施設等で遊ぶ」(60.8%)。2位は「食事」(51.7%)、3位は「買い物」(50.6%)、4位は「桜鑑賞」(42.3%)。そのほか、「温泉」(24.7%)、「アニメや映画の舞台となった場所を訪れる」(11.9%)と続いた。
訪日旅行に関する情報源では、「在中国の親族、友人」(61.1%)、「在日本の親族、友人」(47.2%)が上位を占め、訪日経験者や日経企業勤務者などからのクチコミが中心になっている結果に。続いて、旅行会社(49.1%)や日本の観光案内所(30.0%)も上位となった。
訪日旅行者による日本製品の再購入率が拡大
日本商品の購入については、越境ECでの購入経験者が全体の67.7%。また、未経験者のうち4割は「今後購入したい」と回答した。
越境ECを利用する理由は、「中国では販売されていない商品だから」(44.4%)、「日本に旅行したときに購入して気に入った製品だから」(40.4%)、「ニセモノではないから」(32.4%)などが上位に。前年と比べると訪日旅行時に購入した製品を再度購入した割合が22.7%から40.4%に大きく増加している。ジェトロではこの結果により、越境EC事業では訪日旅行者の取り込みが重要になると示唆している。
越境ECで購入した商品は、化粧品(48.5%)がトップで、食品(41.6%)、医薬品(35.5%)と続いた。
この調査は、中国6都市(北京市、上海市、広東省広州市、湖北省武漢市、重慶市、四川省成都市)在住の20歳~49歳の中国人を対象にしたもの。月収5000減以上のミドル・ハイエンド層を抽出、回答者数は各都市204名、合計1224名。実施時期は2017年8月。