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経済産業省はこのほど、中国と米国からのインバウンド旅行者に関する経済分析をおこなった。アジアの代表である「中国」と欧米の代表「米国」に着目し、訪日外客数や1人当たり旅行消費額などを比較したもの。
訪日旅客数をみると、2017年(平成29年)は中国が736万人、米国が137万人。中国からの訪日客数が米国の5倍以上となった。2010年(平成22年)からの推移を比べると、中国は2017年までの8年間で5倍に増加、米国はおおむね2倍の増加となった。
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消費者物価指数を用いて実質化した「1人あたり旅行消費額」をみると、円換算では8年間にわたり中国が米国を上回る結果に、ただし、それぞれの母国通貨価値に換算して指数化した場合(2010年=100)、両国ともに2011年(平成23年)をピークに低下。日本国内では消費額が拡大しているが、これは為替の影響によるもので、母国通貨価値では縮小傾向にあることが確認された。
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