電通は、世界の広告費について、2018年にデジタルがテレビを初めて追い抜き、2019年にはシェア40%を超えるとの予測を発表した。同社の海外本社「電通イージス・ネットワーク」が世界59カ国・地域から収集したデータに基づき、「世界の広告費成長率予測(2018~2020)」を取りまとめたもの。広告全体の成長率は2018年が4.1%、2019年は3.8%で10年連続の成長となり、総広告費は過去最高を更新し6250億米ドルになると予測している。
これによると、世界のデジタル広告の成長率は、2018年に13.8%(前回予測は12.6%)、2019年に12%(同11.3%)、2020年に10.8%と2桁成長が続く見通し。媒体別では2018年に38.5%となり、初めてテレビ広告費の35.4%を上回ると予測している。その割合は2019年には41.4%、2020年には43.8%とさらに伸長していくとみている。
なお、日本の広告市場は2018年に続き、2019年も1%未満の低成長が続く見通し。消費税増でマクロ経済指標に減退の傾向が見られるという。2020年は東京オリンピック・パラリンピックの開催で2.4%へと回復する見通し。