フォーカスライトがこのほど発表した「アジア太平洋のオンライン旅行概要2019(Asia Pacific Online Travel Overview 2019)」によると、アジア太平洋の旅行マーケットは、市場全体とオンライン市場のどちらも引き続き拡大。2018年の旅行市場規模は前年比7%増の4181億ドル(約46兆円)、このうちオンライン旅行市場は1822億ドル(約20兆円)となり、全体の約44%を占めたと推計している。
地域別ではすでに欧州や米国を上回り、世界最大の旅行市場になっているアジア太平洋(APAC)地域だが、伸び率が鈍化する気配はまだ見られないとフォーカスライトでは指摘。その理由として、空港、港湾施設、鉄道、高速道路、宿泊施設などの旅行インフラ開発が加速していること、市民の可処分所得が全般的に伸びていることを挙げている。
特に中国、インド、インドネシア、マレーシアの市場では、国内旅行の需要も急拡大しており、これがさらなるインフラ整備の動きにつながっている。
フォーカスライトの同調査では、アジア太平洋市場の旅行マーケット拡大は2021年まで、ほぼ同じペースで続くと予測。その後、2022年には、旅行市場全体の成長ペースが鈍化するものの、オンライン比率は一貫して上昇し続け、2022年には5割を超え、6割近くに達するとの見方を示した。