破綻したアリタリア-イタリア航空が2021年10月14日に最終運航を終え、75年の歴史に幕を閉じた。翌日には、後継となる国営「ITAエアウェイズ」が就航。ITAエアウェイズは、2020年11月に設立されたイタリアの経済開発省が100%出資する国営企業。当面は規模を縮小して運航し、長距離国際線では羽田の運航も予定する。
ITAエアウェイズの初便は、ミラノ・リナーテ空港からアドリア海の都市バーリへの国内線。現在のところ44路線を運航している。従業員はアリタリア航空の約1万人から約4分の1の2800人に減らし、保有機材も縮小している。
同社アルフレッド・アルタヴィラ社長は「アリタリア航空の過去を否定するのではなく、新たな時代に追いつくために進化していく必要がある」とコメント。同社はまずはLCCとの競争に勝ったうえで、将来の事業を拡大していく。
同社は今後、機材を105機まで増機し、就航路線も今後4年間で、77都市に増やす計画。長距離国際線ではローマ/羽田のほか、ボストン、マイアミ、ローマおよびミラノ(マルペンサ)/ニューヨーク、欧州線ではミラノ(リテーナ)/ロンドン、アムステルダム、ブリュッセル、ジュネーブ、フランクフルトへの就航を予定している。
ITAエアウェイズの新しい機体は胴体がブルーに、尾翼はイタリア国旗のトリコロールで塗装されている。同社では、サッカーイタリア代表のニックネームである「アズーリ」を想起させるために、この色調を選んだと説明している。