グーグルの生成AI「Bard(バード)」を旅行計画で使ってみた、航空座席やホテル空室から旅程作成まで会話形式で、チャットGPTとの違いは?【外電】

グーグルは、生成AIチャットボット「Bard(バード)」の更新バージョンを英語版でリリースした。これには、フライトとホテルのリアルタイムデータを備えた拡張機能も含まれる。

Bardユーザーは現時点で、マップ、フライト、ホテル、YouTubeおよびGmail、ドキュメント、ドライブを含むワークスペースで拡張機能を有効化できる。これにより、Bardユーザーは、特定のフライト空席情報やホテルの空室状況を尋ねることが可能だ。オプションや予約リンクで応答することで、基本的な旅程作成機能をより実用的なものにすることができるようになる。

グーグルが発表している具体的な活用例はこうだ。

例えば沖縄旅行を計画する際、Bardを活用すればGmailから全員に都合の良い日付を選んだ上で、リアルタイムのフライトとホテルの情報を検索することができる。Googleマップで空港までの道順を確認したり、旅行先でできることをYouTube動画で視聴することも、すべて同じ会話の中で行うことができる。

チャットGPTとの違いは? 

Bardの最新バージョンは、ChatGPT Plusと競合することになる。Chat GPT Plusには、ユーザーがチャットボットとの対話でリアルタイム情報にアクセスできる200以上のサードパーティプラグインのマーケットプレイスがある。

Chat GPT Plus はサードパーティのプラグインを使用するのに対し、Bardで利用できるプラグインはグーグル製品のみ。Chat GPT Plusには、フライト、ホテル、短期レンタル、チケット制のイベント、レストラン予約、レンタカーなど、基本的に旅行全体をワンストップで計画する上で役立つプラグインがある一方、Bardが提供できるリアルタイム旅行情報の種類は現状では限られている。

また、Bardの拡張機能の使用は無料だが、ChatGPT Plusは月額20ドルかかるのも大きな違いだ。

アップデートされたBardを使ってみた

筆者がBardを使ってみたところ、生成したコンテンツは、他の生成AIテクノロジーと同様に、必ずしも完全に正確であるとは限らなかった。しかし、ユーザーエクスペリエンスを混乱させるようなエラーは発生しなかった。Chat GPT Plusとは異なり、会話も適切に保存されるようだ。

ユーザーは、たとえば、特定の目的地へのフライト、ホテル、旅程の入力から始めることができる。 「@」記号を使用して、Bardに特定の拡張子を参照するよう依頼することも可能。フライトとホテルの拡張機能を有効にすると、チャットボットはそれぞれに予約用のリンクを含む5つのオプションを返答してきた。応答の下部には、会話を別のユーザーと共有するオプションもある。

旅程用の別のプロンプトでは、詳細な応答が生成され、リンクへの詳細情報が提供された。デフォルトのリンクが常に役立つとは限らないが、ユーザーはビジネスウェブサイトなど、より関連性の高いリンクをリクエストするためにフォローアップできる。

レストランなどのプラグインはないが、マップ拡張機能を使用すると情報を入手することができる。たとえば、ニューヨーク市の安いレストランについて質問すると、リンク付きのリストと、それぞれの場所にピンが付けられた地図が生成される。

さらに、Youtubeの拡張機能を使用すると、ユーザーは特定の目的地の隠れた名所や初めての人向けの旅行のヒントなどのトピックに関する動画をリクエストできる。

※編集部注:この記事は、米・観光専門ニュースメディア「スキフト(skift)」から届いた英文記事を、同社との正式な提携に基づいてトラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。

オリジナル記事:Google Updates Bard With Travel Info to Rival ChatGPT Plus – We Tested It Out

著者:Justin Dawes氏

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