日本旅行業協会(JATA)の旅行市場動向調査(2013年3月期)によると、1月~3月の海外旅行全般の業況感は-24となり、3カ月前の2012年12月期よりも6ポイント上昇した。回復の中心はアジアで9ポイント増、韓国が8ポイント増、中国が3ポイント増と下落幅の大きかった方面で改善している。また、円安や企業業績の上向きで業務渡航需要も回復しているという。
3カ月後(4月~6月)の見通しは8ポイント上昇の-16で、改善が継続するとの見方が多い。韓国は11ポイント増、中国も6ポイント増と回復傾向だが、影響はまだしばらく続く見方もある。特に中国は大気汚染もレジャーに影響すると見る向きもある。このほか、ハワイは高位を維持しているものの3ポイント減となり、ピークアウト感を指摘する意見もあった。
客層別では商用視察が8ポイント増、シニアが8ポイント増、インセンティブが5ポイント増、OLが5ポイント増で、それぞれ2期連続でプラス推移。このほか、市場動向として公示運賃の年間設定と日並びの良さから、ゴールデンウィークや年末年始の予約の早期化や、ネット上では完結しない周遊型の手配旅行などでの対面販売の増加を指摘する意見もあった。
同調査は2013年2月4日~2月20日まで、JATA会員各社の経営者などを対象に実施。592社のうち315社から回答があった。