文部科学省は、平成23年度(2011年度)の高校における国際交流状況の調査結果を発表した。それによると、海外へ修学旅行を実施した高校は延べ1,203校(公立424校、私立775校、国立4校)。参加人数は前回調査(平成20年度)比で約16%減の延べ151,419人となった。行き先は29カ国にわたり、参加生徒数で最も多かった国はアメリカで220校26,576人、次いで中国158校22,074人、オーストラリア148校21,557人、韓国167校20,833人だった。
一方、外国からの教育旅行(団体での学校訪問)を受け入れた高校は延べ867校(公立566校、私立295校、国立6校)となり、訪問者数は前回調査よりも約53%減少し延べ15,916人だった。訪問者国は33カ国かにのぼり、最も多かった国は中国で6,993人、次いで韓国3,475人、アメリカ1,314人、オーストラリア1,265人の順となった。
また、外国の学校と姉妹提携を結んでいる日本の高校は965校(公立481校、私立478校、国立6校)で、前回調査の892校よりも増加。提携先は40カ国にわたり、国別ではオーストラリアが最も多く431校、次いで中国360校、アメリカ317校、韓国263校の順。
外国へ3ヶ月以上留学生を派遣した学校数は延べ1,657校(公立725校、私立910校、国立22校)。留学生の数は前回調査よりも約2%増加し、延べ3,257人だった。留学先で最も多かった国はアメリカで1,046人、次いでニュージーランド654人、カナダ495人、オーストラリア386人と続いた。
このほか、調査では生徒513,623 人を対象に意識調査も実施。海外留学でやってみたいことについて(有効回答500,100人)、最も多かった回答(複数回答)が「語学力を向上させたい」(61%)。次いで、「外国の人と友だちになりたい」(55%)、「外国の文化、スポーツ、歴史、自然などに触れたい」(51%)、「新しいことに挑戦したい」(30%)、「外国での生活や勉強に関心がある」(30%)という結果になった。
いつか海外へ留学したいと思うかについては(有効回答501,971人)、「留学したい」が約42%、「留学したいと思わない」が約58%。「留学したいと思わない」と回答した289,395人のなかで、最も多かった理由は「言葉の壁」(56%),次いで「経済的に厳しい」(38%),「留学方法、外国での生活、勉強、友達関係に不安」(34%),「魅力を感じない」(32%),「留学に関する情報不足」(18%)という結果になった。