ベネッセ教育研究開発センターは、全国の大学1から4年生を対象に、大学での学習や生活に関する意識・実態について、インターネット調査を実施した。
調査結果から、現在の学生は受け身で教員や保護者への依存の傾向が強まっている実態が浮き彫りになり、海外留学の意向は高いものの、実際に実行については学生が習得できた語学力のレベルによって大きく差が出る結果も明らかになった。
調査のなかで、海外留学をしたいかどうかという項目で「とてもあてはまる」が12.3%、「まああてはまる」25.7%と約4割の学生が留学の意向があった。語学力が「身についた」と感じている層の海外留学意向は50%を超えたが、感じていない層だと30%程度。そして、4年生の11月時点で、実際に「海外留学をした」のは4.9%だった。
語学力は上の学年ほど「身についた」と感じる比率が低下し、「外国語で聞き、話す」で1年生42.7%から4年生27.0%、「外国語で読む、書く」は1年生45.7%から4年生33.7%となっている。
ベネッセ教育研究開発センターは、この結果をうけて「留学の促進には4年間を通じた語学力の育成が重要」と提言。語学力によって留学の意向は大きく異なっており、4年間通して語学力を身につけられる環境を整えることが、留学を促進し、大学のグローバル化を進める鍵になると分析している。
【調査概要】
- 名称:第2回大学生の学習・生活実態調査
- 調査テーマ: 大学生の学習・生活に関する意識・実態をとらえること
- 調査方法: インターネット調査
- 調査時期: 2012年11月3日〜8日
- 調査対象: 全国の大学1〜4年生 4,911名(留学生、社会人経験者を除く