観光庁によると、2011年の旅行消費額(確定値)は前年比4.3%減の22.4兆円となった。観光庁では2011年の旅行消費による生産波及効果(※)を46.4兆円、雇用創出効果は397万円だとの推計を発表した。
旅行消費の内訳をみると、日本人の国内宿泊旅行が15.1兆円(67.5%)で、日本人国内日帰り旅行が4.9兆円(22.1%)、日本人の海外旅行(国内分)が1.3兆円(5.9%)、訪日外国人旅行が1兆円(4.5%)と続く。業種別では、運輸業が5.64兆円、宿泊業が3.48兆円、飲食店業が2.42兆円で、旅行サービス業等は1.46兆円だった。
また、生産波及効果では運輸業は7.18兆円、宿泊業が3.59兆円、飲食店業が2.72兆円で、旅行サービス業は1.83兆円と試算。雇用誘発効果では、運輸業は41.0万人、宿泊業が35.9万人、飲食店業が57.6万人で、旅行サービス業等は16.5万人だった。
※生産波及効果は、新たな需要が生じた際に産業全体に生じる効果を示したもの。旅行・観光消費によって、原材料(中間財)を納めた業者の売り上げや、従業員の給与が増加することでもたらされる産業全体の新しい生産も含めて試算する。