外務省、エジプトの渡航情報を引下げ、「渡航の延期をお勧めします」

外務省は2013年9月20日付けで北シナイ県、南シナイ(紅海に面したダハブからシャルム・エル・シェイクまでの沿岸地域を除く)を除くエジプト全土に対する渡航情報(危険情報)を「早期の退避を検討してください」から「渡航の延期をお勧めします」に引き下げた。これは主要都市で外出禁止令の時間短縮が発表されてことによるもの。一方で、外務省はテロなどの可能性が排除できないとして「どのような目的であれ渡航を延期されることをお勧めします。」と重ねて呼びかけている。

エジプトでは、8月14日にカイロを含む14県(カイロ、ギザ、アレキサンドリア、ブヘイラ、スエズ、ミニア、ベニスエフ、アスユート、ソハーグ、北シナイ、南シナイ、イスマエリーヤ、ケナ、ファイユーム)に発出された外出禁止令(午後7時から翌朝6時まで)は、事態の落着きを見せたことを受けて、8月24日に午後9時から、8月31日には午後11時からに短縮。さらにエジプトの内閣は9月19日には、9月21日から午前0時から朝5時まで(金曜日は午後7時から翌朝5時まで)に短縮すると発表した。

外出禁止令の時間短縮で、現在は各種交通網、商店などの営業、日常生活は概ね正常に戻っており、ムスリム同胞団等によるデモ活動及びそれに伴う軍・治安部隊との衝突も大幅に縮小傾向にあるという。外務省は、これを受けて渡航情報の引き下げを行ったものの、一方で暫定政権反対派による抗議デモが過激化する可能性や、デモに伴う地域住民や軍・警察との衝突の可能性が残っており、軍・警察等政府機関を対象とするテロ等の発生は引き続き排除されていないため、同地域への渡航や滞在を予定されている方は、「どのような目的であれ渡航を延期されることをお勧めします。」と呼びかけている。

なお、外務省による北シナイ県、南シナイ県(紅海に面したダハブからシャルム・エル・シェイクまでの沿岸地域を除く)の「渡航の延期をお勧めします。」(滞在中の方は事情が許す限り早期の退避を検討してください。)は継続、エジプトの非常事態宣言は9月12日に2か月間延長が発表されている。

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