第38回国際民間航空機関(ICAO)総会がカナダ・モントリオールで2013年9月24日から10月4日にかけて開催された。日本からは桝野国土交通審議官を首席代表とし、国土交通省、外務省、航空会社の職員が参加。総会では、「国際民間航空の持続可能な成長の達成」を新しいビジョンとし、幅広い議論が行われ、各国が今後とも協力していくことが確認された。
主な審議結果は、以下のとおり。
- 各国における航空安全プログラムの導入促進や地域における安全情報の共有促進等を内容とする世界航空安全計画(GASP)を承認。
- 将来の航空交通量の増大に適切に対応していくため、ハードとソフトの調 和した航空交通の高度化のためのロードマップである世界航空交通計画(GANP)を承認。
- 国際航空分野の気候変動対策については、前回総会(2010 年)で合意した削減目標を着実に達成するために、2020 年からの世界的な経済的手法(市場メカニズムを活用した排出削減策)の導入に向けて、その仕組みを構築することで合意。
また、理事国選挙の結果 日本は第1カテゴリー理事国に立候補し、11カ国の立候補国のうち、第3位(第1位はブラジル、第2位はドイツ)で選出された。理事国は36カ国で任期は3年。選挙は第1カテゴリー(航空運送において最も重要な国)、第2カテゴリー(国際民間航空のための施設の設置に最大の貢献をする国)、第3カテゴリー(その国を指名すれば世界の全ての主要な地理的地域が理事会に代表されることになる国)に分けて行われ、各カテゴリーの議席はそれぞれ11,12,13カ国。なお、日本は1956年以降、連続して理事国に選出されている。