地域活性に係る各種プロデュース事業を行なう「あわえ」などが実施する「地域観光ガイドへのIT利活用支援」の取組みが、徳島県が主催する2013年度の観光ユニバーサル大賞・活動部門を受賞した。支援先は、徳島県美浜町の観光ボランディアガイド団体「観光ボランティアガイド会日和佐」で、シニアが中心のボランティアガイドに対して、タブレットを用いた観光ガイド業務を実現した。
効果としては、季節の景色や行事の画像や動画をタブレットで見られるようにしたことで、シーズン外に訪れた観光客にも臨場感あるガイド案内ができるようになった。また、英語による観光案内の音声データで、外国人観光客にも言葉の問題に関係なく案内できたという。このほか、画像を活用することで聴覚障がい者に対する手話ガイド業務も円滑にできるようになった。
観光ボランティアガイド会日和佐の会長・井上勢一郎氏は「タブレット端末を活用したガイドでは音と映像での説明で臨場感が強まり、お客様は食い入るように見てくれる。そして私たち自身も、英会話のレッスンや動画撮影・編集の勉強などタブレットの活用について一段と意欲的に取り組むようになった。IT機器になじみの薄かった高齢者がこのような取組みができたのも、サポートのおかげだと考えている」とコメントしている。
今後は徳島県各地の観光ガイド団体に導入を働きかけているほか、全国各地への提供も検討。「地域×IT」、「高齢者×IT」による地域活性化の可能性を追求していく。
なお、徳島県の「観光ユニバーサル大賞」は、特に外国人を含む県外からの観光客に対し、ユニバーサルデザインによる配慮がされた施設や製品・サービス、各種活動を表彰するもの。