リクルートホールディングスが発表した2014年3月期第2四半期(2014年4月1日~9月30日)の連結業績(累計)は、売上高が前年比10.4%増の6173億円、営業利益が3.2%減の534億円、経常利益が3.6%減の553億円、純利益(のれん償却前)は0.5%減の463億円となった。リクルートが重要な経営指標とするEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は1.1%増の858億円だった。
このうち、旅行分野を含む「販促メディア事業」は売上高が3.3%増の1579億円、EBITDAは4.4%減の438億円。旅行分野に限ると売上高は6.8%増の258億円だった。販促メディア事業の中でも旅行分野を含む日常消費領域が好調で、旅行は宿泊単価の上昇により堅調。
また、ITを活用した新規クライアントの獲得に力を入れる飲食と美容の各分野では、「Airレジ」の導入を推進する飲食分野が2.2%増の161億円、美容室やエステサロン等の予約顧客管理「SALON BOARD」の導入を強化する美容分野が17.8%増の190億円と2ケタ増に拡大した。
▼M&Aによる事業基盤の拡大が着々進行
リクルートでは海外事業においてM&Aや提携、合弁会社設立などを積極化し、事業基盤の拡大を図っている。すでに第2四半期累計期間には、欧州最大の旅行ツアー予約サービス「Trip me」(ドイツ)、在庫数世界最大の貸別荘検索サービス「Tripping」(米国)、欧州最大の飲食店予約サービス「Quandoo」(ドイツ)、欧州最大のオンライン美容予約サービス「Wahanda」(英国)、タイ最大の飲食・美容クチコミ検索サービス「Wongnai」に出資している。
さらに11月11日には、ハイヤー予約サービス「Blacklane」(ドイツ)の第三者割当増資の引き受けと、海外駐在員向けサービス「Teleborder」(米国)への出資を発表。Blacklaneは世界150都市でウェブサイトやアプリ、電話を通じてのハイヤー事前予約とクレジットカード決済を行なっており、リクルートでは移動・交通系領域への事業展開を検討する狙いだ。
また、TeleborderはVISA申請や税金計算、リロケーションなどの海外駐在員向けの人事業務サービスをクラウドソーシングで提供しており、同社とともに日本でのニーズが高まると予想する海外駐在員向けサービスに取り組んでいくとしている。
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