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全日空商事が発表した、中華圏の旧正月・春節期間にあたる2月の空港出国エリア内免税店の売上状況で、中国旅客の売上高が初めて日本人旅客を抜き、トップとなったことが判明した。
中国(香港含む)、台湾、韓国を対象にした国別・地域別の売上高構成比では、中国は2014年の31.6%から55.4%と半数を超えた。対して日本は57.2%から35.0%に縮小した。このほか韓国が1.6%から3.4%に拡大し、回復傾向が見られる。
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平均単価でも中国が前年比34.3%増の1万9317円と上昇。一人当たり約5000円上昇しており、全日空商事では平均単価の増加が春節期の売上を押し上げたとしている。また、韓国も37.1%増の1万825円となり、台湾(7.4%増の1万239円)を抜いた。
春節期に、日本での最後の買い物の場となる免税店で購入されたものは何か。商品ジャンル別の売上構成比をみると、1番人気の化粧品が2014年の52.9%から69.3%にシェアを拡大。購入件数では約2倍の218.7%となっており、平均単価も約5100円増加した。春節期間は特に化粧品の売上が伸びる時期であり、親戚などへの土産物としてまとめ買いをする旅客が多く見られた。
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なお、成田国際空港第1ターミナルにある「ANA DUTY FREE SHOP」には、対象地域からは2013年の倍近い旅客が来店した。2月18日からの春節期間のみならず、2月の初旬ごろから3月まで続いたという。