自動認識システム開発製造のサトーは、経済産業省主催の「ID(アイデンティティ)連携トラストフレームワーク・ビジネスモデルコンテスト」で、最優秀賞を受賞した。「2020年オリンピックを視野に入れた“訪日外国人へのおもてなし”サービス」をテーマに、組織間で個人認証や属性情報を連携する「ID連携トラストフレームワーク」を活用したサービス利用者の利便性を図るビジネスモデルを募集したもので、24社の応募があった。
サトーは、IDや属性情報を登録したNFC(近距離無線通信)リストバンドと自動認識技術を活用し、宿泊や移動、食事、観光、ショッピングなど旅行中のタッチポイントで、事業者と訪日旅行者の双方が最適な情報を得られるコンセプトを提案。2015年2月28日からの春節期間には、銀座三越での実証実験を行ない、約400名の訪日旅行者が利用した。実証実験の成果とアイディアの新しさ、社会実装性の高さが評価され、最優秀賞の受賞が決定したという。
なお、ID連携トラストフレームワークとは、本人の同意のもとに組織間で個人認証や属性情報を連携し、サービスの質の向上を図る仕組みのこと。2014年6月に閣議決定した「世界最先端IT国家創造宣言」(IT戦略)に応じて取り組みが行なわれており、コンテストは2014年度電子経済産業省構想事業の一環として実施された。