モバイルでのネットショッピング、日本と韓国が初の5割超え、年末には6割の予測 ―Criteo

フランスを拠点にデジタル広告・マーケティング事業を行うクリテオ(Criteo)は、このほど2015年第1四半期の「モバイルコマースレポート(State of Mobile Commerce)」を発表した。それによると、モバイル端末を利用したネットショッピングは市場全体の3割(34%)に至った。

また、日本(51%)と韓国(50%)ではすべてのネットショッピング取引に対するモバイル利用の割合が調査開始以来初めて5割を超えた。同社の予測によれば2015年第4四半期にはこの傾向はさらに強まり、日本で61%、韓国で57%に達するものとみている。

以下は、国別のモバイル利用状況。2015年第4四半期の数字は予測値。

Criteo:発表資料より

利用するモバイル端末の内訳をみると、米国やドイツ、英国ではタブレットの利用がほぼ半数を占めるが、それ以外の主要国ではスマートフォンの利用が顕著となっており、特に日本ではスマートフォン利用率が90%、韓国では99%となった。同社ではこの理由として、スマートフォンでの購入が快適になったことや、画面サイズが利用しやすくなったことなどを挙げている。米・独・英および日本におけるタブレットとスマートフォンの利用率は以下のとおり。

Criteo:発表資料より

今回の調査は、世界各国を対象に、デスクトップPCとモバイル端末(タブレットとスマートフォン、いずれもiOS版とAndroid版)におけるオンライン購入取引データ(年間総額・約1600億ドル)に基づいて分析したもの。対象となったサービスは、旅行販売や小売りを行うサイトなど約3000。調査期間は2015年1月から2月。

クリテオ社としては、「旅行分野」の広告ポテンシャルを「不動産」「人材(求人)」と同等の3つの柱としている。同社の日本担当マネージングディレクター、鈴木 大海氏は、「旅行関連企業は、小売・流通企業とともにCriteoにとって非常に重要だと考えています。」とコメントしており、今回発表された傾向は旅行分野の広告市場をとらえる上でのひとつの参考になりそうだ。同社は、2015年2月に旅行関連予約サイト向けのCriteoエンジンで機能強化をしており、旅行者がホテルなどを予約する時に想定される消費額を予測して広告キャンペーンの展開を可能としている。

今回のレポートについて、国別など詳細は下記まで。

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