電通とハースト婦人画報社は、富裕層世帯の女性を対象にした意識・消費行動調査を実施した。富裕層世帯は、世帯資産が1億円以上(日本全人口の約6%)、世帯年収2000万円以上(同約1%)と定義。調査対象数は約300人。発表資料では、一般女性の結果(別調査)と比較も参考として掲載している。
これによると、「1か月に自由に使えるお金」が20万円以上(上限なし含む)の人は27.5%と約3割である結果に。一方、一般女性は93.3%が「5万円未満」。ただし、富裕層女性も5万円未満が30.7%で最も多かった。
また、各種投資にも意欲的で、「教育にはお金を惜しまない」が74.8%(一般女性は45.0%)。「外国留学をさせたい(したい)」は59.2%(一般女性は49.3%)。スポーツや美容関連の支出にも積極的で、ゴルフを普段行なう人はテニスやジョギング以上に多い。資産運用も「関心がある」(61.5%)、「実際に積極的に行なっている」(35.0%)となり、一般女性を大きく上回った。
一方、意識・価値観では「つつましやかさ、奥ゆかしさ」に共感する傾向が強い。海外文化が好き(13.6%)より、日本文化が好き(54.0%)な傾向が強かった。
なお、調査結果から、富裕層女性のタイプを以下の5つに分類した。年齢別にも傾向に相違があることがうかがえる。
1:しっとり・大和撫子タイプ
- 50歳以上の比率が最も高い(50.0%)
- 消費意欲や情報感度は低いが、幸せ度が高い
2:全力投球・人生謳歌タイプ
- F2(35~49歳)比率が比較的高い(43.5%)
- 有識者が多く、何事にも積極的。社会貢献への関心も高い。
3:ふんわり・守られタイプ
- F2(35~49歳)比率が最も高い(60.6%)
- 主婦が多く、夫は管理職や医師が多い
4:ミーハー・キラキラタイプ
- F1(20~34歳)比率が最も高い(29.9%)
- 有識者が多く、ブランド・ステータスのある者を好む
5:無自覚・隠れタイプ
- F1(20~34歳)比率が高い(28.3%)
- 親の資産であるため、純資産額を把握していない人が32.1%