観光庁は、主要旅行業者49社の旅行取扱状況速報(2015年8月分)を発表した。それによると、海外、国内、外国人旅行を合わせた8月の総取扱額は、7131億5240万円(前年比増減0%)だった。海外旅行は前年比13.6%減の2189億1747万円、外国人旅行は同68.4%増の135億7012万円、国内旅行は同6.4%増の4806億6482万円。外国人による訪日旅行は7月に続いて約7割増と大幅な伸びを記録している。
海外旅行の旅行会社別取扱額上位5社の直近12か月推移は以下のとおり。前月に続き上位5社(JTB、H.I.S.、阪急交通社、KNT-CT、日本旅行)がそろって前年比減となった。
外国人による訪日旅行の旅行会社別取扱額上位5社の直近12か月推移は以下のとおり。上位5社(JTB、日本旅行、H.I.S.、KNT-CT、楽天)のうち、楽天は前年比倍増を記録。前月2位となったH.I.S.に変わって日本旅行が再び2位に浮上した。
国内旅行の旅行会社別取扱額上位5社の直近12か月推移は以下のとおり。上位5社(JTB、楽天、KNT-CT、日本旅行、ANAセールス)のうち、JTBグループが1200億円超(前年比7.7%増)で独走する一方、楽天も17.1%増の伸びを示す勢いをみせている。阪急交通社は4ヶ月連続減となった。
旅行商品ブランド全体の取り扱い状況
旅行商品ブランド(募集型企画旅行)では、8月の総取扱額は2159億1636万円で前年比7.4%減、取扱人数合計も同4.5%減の456万5221人となり、マイナス推移が続く。
外国人旅行は同52.9%増の4億5944万円で1.5倍超を記録。国内旅行は同1.4%増の1354億9371万円でほぼ横ばい、海外旅行は前年比19.3%減の799億6320万円で低調のまま継続した。取扱人数は、海外旅行が前年比20.8%減の32万7136人、外国人旅行は同69.9%増の2万8999人、国内旅行は同3.2%減の420万9086人となっている。
方面別の全体傾向
旅行会社へのヒアリングによれば、外国人旅行は引き続き東アジアやビザ要件緩和があった東南アジアからの訪日客が好調。国内旅行も関西・北陸方面が継続して好調だった。海外旅行では円安などの影響により需要落ち込みがみられるうえ、今年は8月の夏休み期間よりも9月のシルバーウィーク期間のほうが長期休暇を取りやすく、旅行者が9月に集中する傾向もみられたとしている。
(トラベルボイス編集部)