博報堂と博報堂DYメディアパートナーズ、ネット広告事業のデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)、モバイルデータの位置情報分析を行うシンガポール企業「Near」はこのほど、消費者のネット行動と屋外行動の両方を活用した広告配信サービスの共同開発を発表した。
今回のサービスは、消費者の外出先での行動とネット上の行動データにもとづいて、オンラインとオフライン両方の広告を柔軟に組み合わせることができる点が特徴だ。
例えば、「オフラインtoオンライン」の観点では、消費者の屋外行動データをもとに実店舗への来訪頻度を分析。頻度が下がった顧客にネットで再来店を促すオンライン広告を配信する。一方「オンラインtoオフライン」の観点では、ECサイトを通じてサンプル配布やトライアルなどを提供、ターゲットとなる消費者を実店舗に送客するための施策を行う。また、駅貼りの広告や電車の中吊り広告といった交通広告と連動して個人の属性に応じた広告配信も可能となる。
これらにより、店舗運営者はオンラインとオフラインの両で顧客接点を設定、消費者とのコミュニケーション充実につなげることができるようになる。
今回のサービスは、DACのウェブ行動データ管理システム「AudienceOne」と、Near社が運営する位置情報や行動パターン、視覚化分析などをおこなうモバイルデータ分析管理システム「Allspark」で集めたデータをもとに、博報堂DYホールディングスの屋外行動プラットフォームを通じて実現するもの。広告配信ツールは、Near社とDAC社が運用する広告配信ツール(DSP:デマンドサイドプラットフォーム)を用いる構成だ。システムの構成イメージは以下のとおり。