国交省、LCCと高速バスの連携促進、サイト多言語化や乗継ぎチケットの開発など

国土交通省は高速バスとLCCの利用拡大を目的に、各種取り組みを強化する。高速バスやLCCは訪日外国人の国内移動や国内観光の活性化に資するとして、2015年12月に設置した「国内観光の振興・国際観光の拡大に向けた高速バス・LCC等の利用促進協議会」で、早期に取り組むべき事項として取りまとめたもの。

このなかでは、外国語で予約・決済が可能な高速バスのサイトや国内線LCC路線図、就航空港のアクセス情報をまとめた情報プラットフォームの構築や、訪日客と国内旅客に対するイメージプロモーションなどを予定。高速バスやLCCの新規路線の誘致活動の支援や、1枚のチケットで高速バスとLCCを乗り継げるチケットの開発や普及なども盛り込んでいる。

なお、情報プラットフォームについては当初は高速バスとLCCに関して立ち上げるが、鉄道や航空など他の交通モードへの拡大の可能性も検討する。また、より効果的な対策を講じるために必要な外国人旅行者の利用状況に関するデータについては、交通事業者の営業戦略に影響が出ないように配慮しながら効果的な取り方を検討していく。


【高速バス・LCC等の利用促進に関する当面の取組方針の概要】

  1. 高速バス・LCC 等サービスに関する情報プラットフォームの構築

    • 外国で情報を入手できるバス会社と外国語で予約可能な高速バスサイトのリンク集の構築
    • バス会社や観光協会等のホームページにおける交通情報の多言語化を推進
    • 国内LCCのネットワーク、アクセス情報、定時運航率や欠航率の情報集約サイトを構築
  2. LCC と高速バスの国内外向けイメージプロモーション

    • JNTOホームページや外国人向けガイドブック、観光情報ページなどを活用し、周知徹底を図る
  3. 高速バス等による空港から目的地までのアクセス確保
  4. LCC 等と、高速バスの空港から目的地までのアクセスをセットにしたプロモーション

    • LCC拠点空港と観光地を結ぶアクセス確保に向けた取り組みを支援。「手ぶら観光」との連携も重視
    • 地方公共団体や地域の観光協会が実施するLCCと高速バスの誘致活動、空港から目的地までのアクセスをセットにしたプロモーション活動を支援
  5. LCC 拠点である成田・関空等に係るイメージプロモーション

    • 都心から遠いイメージの成田空港及び関西空港に対して、国内旅行にも便利なイメージ定着を図る
  6. LCC と高速バス等の乗り継ぎチケットの開発・普及促進

    • 乗継チケットの組成が進むよう、高速バスとLCCの連携を推進
  7. 高速バスの外国人旅行者向けフリーパスの開発・普及拡充

    • 九州エリア乗り放題の「SUNQパス」や昇龍道沿線の「昇龍道高速バスきっぷ」など先行する外国人旅行者向けフリーパスを参考に、具体的な組成を推進
    • 他の交通モード間の企画乗車券についても推進
  8. 道の駅との連携推進

    • 高速バス同士の乗継をはじめ、交通結節点としての活用で地域活性化を図る好事例を参考に、高速バスネットワークの強化を推進

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