楽天は2016年6月8日、欧州圏の事業戦略見直しを発表した。今後は将来性が見込まれるフランスとドイツに投資を集中する一方で、英国とスペインで展開中のECマーケットプレイスとウェブサイト、現地拠点を2016年8月末までに閉鎖。オーストリアではドイツのマーケットプレイスからのサービス提供に移行する。
また、同社は現在、欧州各国での新たなビジネスモデルを通じたECサービスの検討中。その一環として、フランスではロイヤルティ強化目的の会員制プログラム「Price Club」を、ドイツではサービス向上目的の出店者向け会員制プログラム「Rakuten Pro」をすでに提供開始している。
今後は、動画配信サービス「Wuaki.tv」や電子書籍サービス「Kobo」を通じた電子コンテンツ事業、無料通話・メッセージアプリ「Viber」、Rakuten Marketingといったアドテック事業なども中心に据え、投資の集中と事業再編と併せて多角的な成長を図る考え。