独立系ビジネスホテルを中心に全国470軒以上ホテルが加盟するキャッシュバックポイントカード「Aカード」は、同カード会員を対象に実施した「出張ビジネスマンのホテル利用実態に関するアンケート」結果を発表した。調査対象者は、同社カード会員のなかでも利用者の多い30代~50代のビジネスパーソンを中心とした2318人。
これによると、出張ビジネスマンによる宿泊予約経路については、「自分でインターネットで予約する」(78%)が最も多く、「自分でホテルに直接電話をかけて予約する」(14%)とあわせると、92%に達した。
ネット予約で過去半年に利用した予約サイトは「一般予約サイト(楽天・じゃらん等)」(41%)のOTAが最も多く、「対象ホテルの公式ホームページ」(32%)、「Aカード予約サイト」(23%)と続く。デバイスについては、「パソコン(デスクトップ・ノートパソコン)」(56%)が半数以上だが、スマートフォンは「スマホ(iPhone)」(15%)、「スマホ(Android)」(13%)で約3割となった。
一方、ホテル側の販売経路の回答では、「ネット・エージェントの予約サイト」が45.5%とほぼ半数。次いで「電話による直接予約」(27.7%)、「自社ホームページ」(9.6%)、「旅行代理店」(9.9%)、「法人契約」(8.7%)となった。
宿泊予算金額はほぼ横ばい、「実費精算」が多数に
また、出張の予算金額については東京・大阪では8657円、地方都市では8089円で、それぞれ前年とほぼ変わらず。ただし、利用実額の平均は6729円となり、前年より89円増加した。
これについては精算方法の変化が影響している。調査では「実費精算」が2009年の調査開始以来初めて51%と半数を超え、「定額制」が39%と最小値に縮小。「実費精算」の人の平均利用額は7100円、「定額精算」は6259円となっており、上限金額に収まる範囲内で宿泊する「実費精算」のビジネスマンの方が、宿泊費を安く抑えようとする「定額制」のビジネスマンよりも、高い金額で宿泊する実態が明らかになった。
Aカードでは、企業のコスト削減意識とコンプライアンス意識の向上に伴い、出張費の精算が「実費精算」へ移行するなか、「宿泊上限金額に収まる範囲」では価格よりサービスを重視する傾向が強くなると指摘。実費精算者向けに訴求する宿泊プランの販売強化が必要だとしている。
なお、2016年の調査では出張に伴う年間平均宿泊数は39泊で、昨年の調査より1泊増加。過去8年の平均では37泊程度で、好況時で40泊前後、不景気時でも30泊前後の出張宿泊需要があるとしている。