移動体衛星通信サービス大手インマルサットと市場調査のGfKが実施した国際調査で、アジア太平洋地域の飛行機の乗客の89%とヨーロッパの92%が「長距離フライト中に機内でインターネットを利用したい」意向を示した。また、全体の83%が「機内ブロードバンドを提供する航空会社を選択したい」と回答。さらにヨーロッパの69%とアジア太平洋地域の67%、中南米の64%の乗客が、「移動距離にかかわらず、機内ブロードバンドサービスにお金を払ってもよい」と考えていることが分かった。
今回の調査は、2015年に短・中・長距離便に搭乗し、個人用デバイスを1つ以上機内に持ち込んだ9000人以上の乗客を対象におこなったもの。対象地域は欧州、アジア、オーストラレーシア地域(オーストラリアやニュージーランドなどを含む南太平洋地域)、中南米。調査機関は2015年8月~2016年3月。
機内Wi-Fiサービスでもっとも重視する点では、「信頼性(継続的に接続できること)」(75%)がトップで、次いで「スピード」(19%)、「料金」(6%)。さらに全体の78%が「今後5~10年以内に機内ネット接続が機内エンターテインメント・システムに取って代わることを期待している」ことも判明。
また、1回の搭乗でスマートフォン、タブレット、パソコンの3種類の機器を持ち込む乗客は全体の34%に達し、そのすべてが「それらをネットに接続できるなら喜んで料金を払う」と回答。例えば何度もログインしなおしたり、ビデオのストリーミングやメールサービスなどが中断されることなく、常時自分のオンライン環境を継続できることが飛行機利用時の大きなになっている様子がわかる。
なお、アジア太平洋の乗客の特徴としては、旅行サイトやアプリを普段同様に利用したいという希望が多かった。また、ヨーロッパの旅行者は機内ネット接続の環境に慣れているため、機内や旅行先を含むどこにいても、常にネットから最新情報を入手したり友人や家族と連絡をとりたいと考えている傾向が強かったという。
以下は、インマルサットが発表したインフォグラフィック(抜粋)。レポート詳細はウェブサイトから閲覧可能だ。