外務省は2017年10月2日、この数日間、欧米諸国等で発生した複数の襲撃事件・テロ事件などに関する注意喚起を発出した。事件発生地への渡航者・滞在者に向け、最新情報に注意するとともに、不特定多数が集まる場所や政府・軍・警察関係施設では周囲の状況に注意を払ってほしいとしている。
また、必ず「たびレジ」への登録をしてほしいと呼びかけ。併せてテロ対策パンフレットのほか、「海外へ進出する日本人・企業のための爆弾テロ対策Q&A」、企業向けの安全対策マニュアルなどを参照してほしいとしている。
地域別の事案の概要は以下のとおり。
2017年10月1日、仏マルセイユのサン・シャルル駅構内は女性2名が刃物で刺殺されており、事実上のISILの通信社とされる「アアマーク通信」がISILの兵士による犯行だと発表している。そのほか、欧州では都市の中央部にて不特定多数を標的とするテロが複数発生。引き続き注意が必要だとしている。
また、同じく10月1日、米ラスベガス市内の「マンダレイ・ベイ・リゾート」付近のコンサート会場で銃乱射事件が発生。死傷者が出ているとの情報もある。本件については辞退が収束するまで現場周辺に近づかないように呼び掛けている。同時に、ラスベガスをはじめ米国への渡航・滞在者に対し、不測の事態に巻き込まれないように十分注意してほしいとしている。
さらにカナダのエドモントン市内にあるフットボール競技場近辺では、9月30日に警察官1名がナイフで刺殺され、歩行者4名がトラックにはねられる事案が発生。容疑者の運転手を逮捕し、テロ事件として捜査を継続している。カナダではテロ組織の思想に感化された個人がテロを引き起こすケースがこれまでにも発生していることから、今後同様の事件に注意が必要としている。
そのほか、9月にはロシア国内での爆破予告頻発、スペイン北東部カタルーニャ州における10月1日の「州民投票」に対する注意喚起などもおこなわれている。
外務省による地域別の詳細情報は以下まで。
- フランス:マルセイユにおける襲撃事件の発生に伴う注意喚起
- カナダ:エドモントン市内におけるテロ容疑事件発生に伴う注意喚起
- 米国:ラスベガスのコンサート会場における銃撃事件の発生に伴う注意喚起
- ロシア:ロシア国内での爆破予告頻発に伴う注意喚起
- スペイン:北東部カタルーニャ州における「州民投票」に伴う注意喚起(新規)