営業停止の旅行会社「アバンティリゾート」、旅行業界が予約客に対応、入金済みなら出発保証など

2017年10月11日に事業停止した旅行会社「アバンティリゾートクラブ」の負債額が判明した。東京商工リサーチによると、平成28年9月期の決算時点で約2億5000万円。同期の売上高は約15億円だったという。

同社は近年の経営環境の変化で資金繰り悪化がすすみ、営業停止に至った旨を、10月12日段階で本社への貼紙とサイトで公開している。しかし、申し込み済みの旅行者が営業停止で受けた被害を弁済する制度運用を行う日本旅行業協会(JATA)には13日午後の段階でまだ連絡が入っていないという。

同社は自社ツアーのほか、大手旅行会社らのパッケージツアーも受託販売をおこなっており、旅行各社も対応に追われている。同社サイトによると、契約のある旅行会社は約20社ほど。そのうち、取材したANAセールスと近畿日本ツーリストでは、同社経由で旅行を申し込み、入金を済ませている旅行者に対するツアーの出発は保証するという。入金を済ませていない旅行者は、これから入金を行うことで、予約を活かしてもらう考え。各社は、現在、被害の規模は調査中であるものの感覚的には「少なくない」ようだ。

JATAでは、こうした事態を受けて昨日から弁済業務の受付を開始。また、公式サイトで同社で予約をした旅行者に対して対応策の説明も掲載した。

アバンティリゾートが企画したツアーの場合は、JATAサイトから弁済の手続き(登録)開始を呼びかけている。同社ツアーについては、先述の旅行各社のパッケージツアーと違い、出発が保証されることがないため、弁済制度の利用を促している。

アバンティリゾート以外が企画したツアーの場合は、申込みのパッケージツアーを企画・実施する旅行会社への問い合わせを呼びかけ。特に、取扱いが多いと思われる企画旅行会社についてはANAセールス(スカイホリデーなど)とびゅうトラベルサービスの2社を挙げている。

ツアー以外の航空券などを手配している旅行者は、搭乗予定の航空会社などに直接確認を行ってほしいとしている。予約記録が確認できない場合は、アバンティリゾートが企画したツアー同様に弁済制度の対象になるという。

なお、JATAでは弁済への登録をした旅行者に対して、11月下旬を目途にJATAから弁済手続きに関する案内が送付される予定。

株式会社アバンティリゾートクラブ(観光庁長官登録旅行業第1806号)と取引をしたお客様へ

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