米国の旅行業界では、感謝祭セールに向けて、ホテル、ツアー催行会社、予約代理店、そして観光局までが、様々なバーゲンを実施する様相だ。感謝祭の週末が明ける月曜日には、毎年恒例のネット商戦「サイバーマンデー(Cyber Monday)」、続く火曜日には「トラベル・ディール・チューズデー(Travel Deal Tuesday)」の割引セールがにぎわいそうだ。業界の取り組みや今年の動向について、このほどAP通信が報じた。
セール開催日は主催者によって異なり、11月27日のサイバーマンデーのみ実施するところや、翌日28日火曜日の「トラベル・ディール・チューズデー」を目玉とするところなど、様々。ホッパー(Hopper.com)によると、「航空運賃の割引セールが最も”熱くなる”のは、感謝祭が終わった後の火曜日」。予約が減るタイミングなので、航空各社が値下げに動くからだという。
また、サイバーマンデーまでの一週間に渡り、継続的に割引価格を提供するところや、感謝祭当日から月曜、あるいは火曜日までの期間とするところもある。
お買い得価格の制限項目に注意
割引セール商戦での買い物は、「ブラックアウト」指定の日程や、特別な制限が設けられている場合が多く、注意が必要だ。例えば、払い戻し不可となっていたり、間際に迫った日程の旅行もある。クリックする前に自分のスケジュールをしっかり確認し、追加料金の有無も確認が必要になる。
AP通信では、事前の下調べも欠かせないと報じている。気になる旅行先の価格帯を把握しておけば、サイバーマンデーの特別価格が本当にお買い得なのか、冷静に判断できる。
旅行は時期によって値幅が動く商品。サイバーマンデーのセール商品は、オフ・シーズンの出発設定や、日程が限られていることもある。航空会社の運賃は底値かもしれないが、小さい文字で書かれた注意事項まで熟読する必要がある。手荷物や食事、座席などに追加料金はかからないか要確認だ。
セール内容や適用方法は各社さまざま
ディールニューズ(DealNews.com)によると、往復航空運賃のセール価格は、米国内が100ドル以下、欧州往復は200ドルから、アジアは500ドルからなど。
一方、ホテルのウェブサイトでは、NY郊外モントークの「ガーニーズ」から、コロラドのスキーロッジ、ジャマイカの「ハーフムーン」、バハマ・パラダイス島の「アトランティス」まで、様々な割引価格を打ち出している。プロモーション・コードの入力が必要な場合もあり、例えばハーフムーンでは、最低3泊以上で50%オフの特別レートを予約するには、「PROC17」と入力する必要がある。(このディールの表示期間は、サイバーマンデーの深夜から、同日午後11:59まで。滞在日程は、2018年1月3日から12月20日。レートは244ドルから)。
ガイド付きパッケージツアー商品で、大幅な割引実施を予告している旅行会社は、フレンドリープラネット・トラベル(Friendly Planet Travel)、コンチキ(Contiki)、ゲート1トラベル(Gate 1 Travel)、アバクロンビー&ケント(Abercrombie & Kent)など。
セール商戦には、米国の観光局も参画している。オーランド観光局の公式サイト(VisitOrlando.com)では、特別コード「GIFT」を入力すると、アトラクションのチケットが10%割引になる。すでに割引が適用されているチケットも対象で、実施期間は11月22~28日まで。
そのほか、アメリカン・エキスプレス・トラベルが11月20~22日、世界各地のホテルを対象に72時間限定のフラッシュ・セールを実施。ホテルズ・ドットコムは、11月21~29日、最大50%割引のセールを行うほか、「ミステリー・クーポン」プロモーションも提供する。リバティ・トラベルのセールは11月24~27日まで。最大66%オフの割引幅とし、対象商品はツアーやクルーズなど500以上、デスティネーションも多岐に渡る。
※編集部注:当記事に記載されているセール開催日時はAP通信が報じた米ニューヨーク現地時間。