データモニタリング会社トラストデータの最近の調査によると、中国のオンラインホテル予約業界は2018年第2四半期も成長が続き、月間アクティブユーザー数は前四半期比20%増の9109万人となった。
成長の原動力となったのは、中国の行政区でいう「第三層都市」以下の地方都市のユーザーや1980年以降に生まれた世代。6月のホテル予約数では、第三層以下の地方都市のユーザーが全体の50%を占めたほか、第2四半期中の新規ユーザーは約2千万人で、そのうち主力は1980~90年代生まれの世代に。さらに2000年以降生まれの需要も伸び始めている。
急成長するオンラインプラットフォームのトップ5は、シートリップ(Ctrip)、美団ホテルズ(Meituan Hotels)、チューナー(Qunar)、芸龍(Tongcheng-eLong)、フリギー(Fliggy)で、これら5つでオンラインホテル予約全体の96.4%を占める。
また、第2四半期には美団ホテルズが受注額と販売室数ともにトップに成長し、販売室数において市場シェアは46.2%に拡大。シートリップ、チューナー、芸龍の合計販売室数を上回る規模に至った。
一方、顧客の囲い込みの面ではアリババ系プラットフォームのフリギーが1位に。フリギーは同じアリババグループのショッピングサイト「淘宝(タオバオ)」を、美団ホテルズは親企業でフードデリバリーやレストラン評価などのプラットフォーム「美団点評(Meituan-Dianping)」の顧客層をそれぞれ取り込み人気を得ている。
なお、OTAのパイオニア「シートリップ」はあらゆる旅行関連サービスを提供し、高級ホテルの販売で優位に立つものの、美団ホテルズやフリギーが後を追う。シートリップユーザーは強い消費力を持った中高年層が中心である一方、美団ホテルズやフリギーは、それより若い顧客層が浸透しつつあり、将来の巨大な購買力が見込まれるとトラストデータは分析している。
この調査は、6万以上のアプリと2億人以上の月間アクティブユーザーを対象に実施された。