NTTコムオンライン・マーケティング・ソリューションは、旅行会社を対象にした顧客満足度を測る指標であるNPSに関するベンチマーク調査を実施した。
これによると、重要度と満足度のギャップが大きい(重要度が高いのに満足度が伸びなかった)項目は、「コストパフォーマンス」となった。ロイヤルティセグメント別で見ると、「批判者」はコスパに対する満足度が低く、コスト要因の不満が推奨度を押し下げ結果になっているという。
また、ネット専業型旅行会社に限ると、コスパの次に「支払いの安全性」が重視される結果に。「支払いの安全性」は満足度でも2位と高かったが、それ以上に期待値が高く、オンライン販売では必要不可欠な要素であることがうかがえる。
一方、総合型旅行会社部門では、上位に「旅の質の高さ(現地を含めたスタッフの対応など)」が入り、旅のクオリティが重視される傾向が示された。同部門でNPSランキング1位となった旅行会社の項目でも、特に「提供されているプランへの信頼感」と「旅の質の高さ」の評価が突出した。
このほか、ロイヤルティセグメント別で「推奨者」の評価では、ネット専業型は「レコメンドの適切さ」、総合型は「予約後のアフターフォロー」の満足度が高い。同調査では、ユーザーに対する個別のアプローチへの高い評価が推奨度を押し上げる結果となったと説明。年間の利用額をみると、「推奨者」は「批判者」と比べ、ネット専業型で平均2.4倍、総合型では2.6倍高い旅行代金を支払っているという。
同調査は対象旅行会社の過去1年の利用者に、インターネットアンケートで実施した。ネット専業型旅行会社はyahoo!トラベル、一休.com、じゃらんnet、楽天トラベルの4社で、有効回答数は1919名。総合型旅行会社はANAセールス、HIS、JTB、近畿日本ツーリスト、ジャルパック、日本旅行、阪急交通社の7社で、有効回答数は3362名。
なお、NPSでトップとなったのは、ネット専業型旅行会社は楽天トラベル(スコア-11.7)、総合型旅行会社はジャルパック(同2.5)だった。