2019年のタビナカ旅行トレンドは? 「インスタ映えするアクティビティ」や「その場で冒険開始」なども-Klook(クルック)予測

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香港を拠点に現地アクティビティ予約サービスを展開するKlook(クルック)がこのほど、「2019年の6つの旅行トレンド」と題するレポートを発表した。現地ツアー&アクティビティといった「タビナカ体験」市場が今後も世界規模で旅行業界をけん引すると分析。その要因を6つのトレンドとして指摘した。

タビナカ体験市場は2020年までに1830億ドル(約20兆1300億円)に達するとも予測(フォーカスライト調べ)もあり、その勢いを裏付ける内容となっている。Klookがまとめた6つのトレンドは以下のとおり。

  • 1. 一人旅:2019年にもっともホットな話題のひとつが「一人旅」だ。調査によると、2018年、Klookのプラットフォーム上では一人旅の旅行者数が3%から38%に増加していた。興味深いことに、オーストラリアやニュージーランド、香港、中国本土、英国のすべてで、一人旅の旅行者数が10%増加。特に中国では、ミレニアル世代の60%近くが2018年に個人で海外旅行を計画。全てがツアーに含まれるオールインクルーシブ型の団体旅行は利用しない傾向が顕著だったという。

 

  • 2. タビナカでのアクティビティ:旅行先を決める際の動機付けを増長する要素としてアクティビティが急上昇している。調査によれば、旅行者の63%が「飛行機や宿泊施設を予約する前に、旅行先特有のイベントやアクティビティへの参加を計画していた」と回答。さらに54%は、季節ごとのアクティビティ(例:紅葉狩り)や一回限りのイベント(コンサートやスポーツ大会)に訪れる旅行を計画していた。

 

  • 3. ポップカルチャーの影響:2018年の夏、米国発の映画「クレイジー・リッチ!(原題:Crazy Rich Asians)」が世界を席巻し、シンガポールや東南アジアを絶対訪れるべき人気スポットに返り咲かせた。映画公開後、シンガポールでのアクティビティを紹介したページの閲覧数は10%増加。これを機に、Klookのサービスでもプラットフォームに「クレイジー・リッチ!」ツアーと「ゲーム・オブ・スローンズ」ツアーを投入、世界中の旅行者から注目を集めている。2019年には、同プラットフォームに「名探偵ピカチュウ」体験を投入したいと考えており、その可能性を期待とともに模索しているところだ。

 

  • 4. 逃すことへの不安(Fear of Missing Out:FOMO[フォーモ])効果:旅行者はソーシャルメディアを通して自分たちの旅行体験を共有し続けており、仲間から「旅行熱」をもらったり、自分だけが取り残されているという不安感(FOMO)を覚えたりする。ソーシャルメディアでは短いライブ・ストリーミング動画がトレンドになっているが、Klookは、この傾向も旅行への関心を刺激し続けると予測。Klookのプラットフォームが「インスタ映えするアクティビティ」と思われる体験で埋め尽くされているように、SNSでの発信を意識する旅行者の欲求はまだ減速しないと考える。

 

  • 5. モバイル予約:ミレニアル世代の利用者の70%は、モバイル端末でアクティビティを予約していることが判明。また、Google Consumer Insightsの調査によると、韓国と日本のスマートフォン利用者の半数以上が、自分のモバイル端末上で旅行の下調べや予約、計画をおこなっているという。インドのスマホ利用者の間ではこの数字はさらに高く、87%を占めた。

 

  • 6. その場で即、冒険開始:アクティビティを主軸とする旅行が増加する一方、Klook利用者の多数は、旅行先に到着してから全体の旅行プランを考える。今どきの旅行者は、タビナカでのびのびと過ごせるよう、旅行に柔軟性を求めており、天気やその日の気分まで配慮した上でプランを練る。幸い、Klookでの予約の85%は、その場ですぐに確認して利用できるものとなっているが、このようなサービスが今後も好まれるに違いない。

この調査は、Klookが2018年1月から12月までを対象に実施したもの。調査対象国・地域は、香港、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、韓国、台湾、タイ、英国、米国、ベトナム。対象者は過去1年間に海外旅行経験を持つ2400名。

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