九州経済研究所はこのほど、2011年に全通した九州新幹線の鹿児島駅での利用状況を発表した。全体の利用目的は「ビジネス」が33.1%と最も多く、「観光・レジャー」が28.5%で続いた。ただ、県外居住者の「観光・レジャー」目的は32.5%で、1年前の前回調査(44.7%)を大きく下回った。2018年はNHK大河ドラマ『西郷どん』や明治維新150年効果で観光客が増えていたことから、その反動とみられる。
調査は2019年3月6・8・9・10日の4日間に鹿児島中央駅の新幹線改札内コンコースで行ったもので、今回で15回目。有効回答は1797件。
これによると、鹿児島県以外の居住者の「観光・レジャー」利用で「有料宿泊」は、前年の66.1%を下回る59.4%だった。一方で、日帰り(34.5%)は34.5%で前年を5.4%上回った。また、県外居住者の鹿児島県での平均消費額は、飲食費を除き前年を下回った。「観光・レジャー」の宿泊費が1万8478円(前回2万8389円)で全体を押し下げている。
鹿児島を訪れたきっかけは、「クチコミ(知人・友人から)」が22.6%で最も多く、『西郷どん』(5.4%)、SNS(4.2%)が続いた。県外観光客にSNS を使って発信したかについても尋ねたところ、「発信した」が25.6%、「発信 していない」が20.2%、「SNSを利用していない」が 54.2%で、前回よりも発信した割合は7.3ポイント増加した。