ユニゾHD、投資ファンド「フォートレス」の株式公開買付けに賛同、HISよりも優位な条件で完全子会社化を計画

ユニゾホールディングスは2019年8月16日、サッポロ合同会社(フォートレス・グル―プ)による普通株式の公開買付(TOB)に賛同する旨の表明をおこなった。また、既存株主に対して同公開買い付けに応募することを推奨している。買付期間は8月19日から10月1日まで。

ユニゾホールディングスのTOBについては、2019年7月にHISが表明したものの、8月に入ってユニゾ側が、シナジー効果が見込めないなどの理由で「反対」意見を発表。今回はユニゾとサッポロ社の間で経営方針の合致がみられたほか、(1)HIS社の公開買付に比べて優位、(2)買付予定数の上限設定がなく公平かつ強圧性がない、(3)ユニゾの企業価値を毀損する恐れがなく、同社の企業価値の向上に資するとして、サッポロ社による買い付けに賛同したとしている。

HISがユニゾに実施しているTOBは発行済み株式の40%が上限で、買付価格はユニゾの普通株式1株につき3100円を設定。一方のサッポロ社は、全株の上限に、4000円を提示。応募株券などの総数が買付予定数の下限(66.67%)以上の場合は、応募株券などの全部の株式を取得することで、ユニゾを完全子会社とする計画だ。

フォートレス・グループは、世界最大規模の不動産投資ファンドを運営。日本特化型投資ファンドも複数運営しており、累計投資・運営物件数は約1400件におよんでいる。

なお、ユニゾホールディングスはサッポロ社によるTOBが成立することを条件に、2020年3月期の中間配当と期末配当をおこなわないことを決議。3月末以降の日を基準日とする株主優待の贈呈は実施しないことを発表している。

サッポロ合同会社(フォートレス・グループ)による当社株券に対する公開買付けに関する意見表明(賛同)の概要(PDFファイル、13ページ)

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