岸田文雄首相は2022年8月24日、新型コロナウイルスの水際対策について、ワクチンの3回目接種を条件に、9月7日から入国前72時間以内の陰性証明の提示を免除することを明らかにした。
現在、旅行先の出発前検査で陽性となり、帰国できない日本人旅行者が続発しており、注意喚起を出す現地領事館も出ていた。
一方、1日あたり2万人の入国上限数については、一部報道で5万人に引き上げる案が出ていたが、岸田首相は会見で「G7並みの円滑な入国が可能となるよう、内外の感染状況やニーズ、主要国の水際措置などを勘案しながら、段階的に緩和を進めていく。検疫体制の整備を進めて、感染状況を踏まえながら速やかに公表していきたい」と話すにとどめ、具体的な緩和策については言及しなかった。
日本の周辺国では対策が分かれている。台湾では入境時のPCR検査の陰性証明提出が8月15日に廃止され、8月22日からは1週間の入境上限者数を4万人から5万人に引き上げた。一方、韓国では、入国後の隔離措置は解除されているものの、すべての入国者を対象に入国前48時間以内のPCR検査または24時間以内の迅速抗原検査の陰性証明書の提出は維持されており、入国後についても到着後1日以内のPCR検査が求められている。中国は依然として観光目的の入国は認めていない。