企業間取引の決済手段、いまだ銀行経由が主流、一方で制度改革がキャッシュレス導入を後押し

アメリカン・エキスプレスは、「企業間決済(B2B)のキャッシュレス化」に関する最新の調査結果を明らかにした。この調査は飲食・卸業や農業・畜産、建築・建設、医療関連業といった、幅広い業界から約1000人を対象に実施したもの。

それによると、企業間決済の最も多い決済手段は、支払いと請求の両面において、銀行振込、口座振替、現金の順で、クレジットカードは4番目。クレジットカード利用に関しては、支払いでの利用が38.9%、請求での利用が22.2%と、支払い利用が請求利用の約2倍という結果となった。

報道資料よりまた、利用する決済方法(複数回答可)について、支払い決済については、銀行振込が最も多く79.8%、口座振替が50.9%、現金が49.2%。請求決済では、銀行振込が73.1%と突出し、現金は32.7%、口座振替は29.3%となった。

紙の手形や小切手に関しては、政府が2026年度末までの全面電子化を推し進めているものの、支払いと請求の両面において2割以上の回答者が現時点でも利用していることもわかった。

企業間決済で感じる課題については、請求時は「支払いサイクルや管理」(22.0%)、支払い時は「取引先ごとのプロセスに対応」(26.2%)といった取引先に合わせた管理業務が負担になっている。

報道資料より制度改革がキャッシュレス導入を後押し

キャッシュレス決済の導入動機については、インボイス制度(21.1%)や電子帳簿保存法の改定(11.7%)など制度の改革が変化を後押し。支払う側では、現在導入中および3年以内に導入検討を含めると52.2%と半数を超えた。

企業間決済におけるキャッシュレスの導入状況については、支払いに関しては4割以上が導入済みと回答した一方で、請求については3割程度と、請求側での導入が遅れていることが明らかになった。

将来的にキャッシュレスの導入を検討している層も含めると、3年後の導入率は、すでに導入していると答えた回答者も含めて、請求側が41.3%、支払う側では52.2%と半数を超える見通し。

このほか、企業の法人カード利用においては、過去1年間で成長を実感している企業の約半数が活用し、最も大きなメリットは業務の効率化(36.2%)となった。

報道資料より

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