欧州、航空機内への100ml液体物の持ち込み検査を再強化、最新スキャナーに疑念、手荷物からの取り出しが必要に

写真:dpa(ロイター通信)

欧州委員会は、2024年9月からEU内の空港で機内への100ミリリットル以下の液体の持ち込みについて、再び検査を強化する。英国が6月に復活させた同様の規制に続くもの。手荷物検査では、手荷物から取り出し、個別検査を受ける必要がある。

欧州の数十空港で導入されているCTまたはC3スキャナーによる液体ボトルの検知に懸念が生じていることから実施するもの。欧州委員会は、この措置を「一時的」で「予防的」なものと説明している。

そもそもC3スキャナーは、手荷物検査で、乗客がわざわざ液体ボトルやPCなどの電子機器を手荷物から取り出さなくても済むように設置されたものだった。今回の措置に電子機器の取り出しは含まれていない。

一方、欧州の多くの空港では、現在も旧式のX線スキャナーを使用しており、その空港では、100ミリリットルの液体物と一部の電子機器は個別に検査を受ける必要がある。

この規制復活を受けて、国際空港評議会(ACI)は、この措置は乗客の利便性の「後退」と批判するとともに、「多額の費用を投じて最先端のスキャナーを導入した空港にとっては打撃になる」とコメント。欧州委員会に対して、今回の規制がいつまで続くのか明らかにするように求めている。

ACIによると、2024上半期の欧州の航空旅客数は、2019年の水準に回復しているという。

※本記事は、ロイター通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。

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