JR西日本とYahoo! JAPANの「デジタルおみくじ」、大きな成果をあげた広告展開の舞台裏と成功の秘訣とは(PR)

西日本旅客鉄道(JR西日本)は2024年3月、北陸新幹線の金沢/敦賀間開業に伴い、Yahoo! JAPANトップページインタラクション企画を活用し、デジタルおみくじ「ふくい くじ」を実施した。スマートフォンでYahoo! JAPANトップページ上の同広告にアクセスしたユーザーが、自分の端末を振るとおみくじが引けるインタラクション型のディスプレイ広告だ。この広告は高いインパクトを与えられるのが特徴で、今回の「ふくい くじ」ではJR西日本が設定した各種KPIの多くで、想定の倍以上となる成果を上げたという。

なぜJR西日本は、北陸新幹線の一大プロジェクトでの広告施策で、この企画を選んだのか。JR西日本とLINEヤフーに、多くの注目を集めた企画内容と成果を得られたポイントを聞いた。

「デジタルおみくじ」の狙い

「Yahoo! JAPANトップページインタラクション企画」とは、Yahoo! JAPANトップページをベースに独自のインタラクション(広告接触者に行動を起こさせる施策)を展開できる広告商品だ。

具体的には、Yahoo! JAPANトップページからモーダル(別ウィンドウ)が出現する仕掛けを作り、そのデザインの上でユーザーが能動的に参加できる企画を立案。最終的に、広告出稿者の指定サイトやLINEヤフーが制作するランディングページなどへ自動遷移する。LINEヤフーでは、一味違うインパクトや話題性を喚起するプロモーションに最適としている。

Yahoo! JAPANトップページインタラクション企画(スマートフォン版)のイメージ ※本仕様は、2024年8月時点の情報JR西日本は北陸新幹線 金沢/敦賀間開業にあたり、利用促進、観光訴求を目的とした一大施策として、多方面で各種プロモーションを実施した。鉄道車内や駅構内スペースを使った広告やイベント・試乗会などに加え、開業日が近づいた2月下旬からは、テレビCMや様々なメディアでの露出・PR企画をさらに展開。これら一連の活動の中で、デジタルマーケティング施策では、JR西日本グループが提供する会員サービスである「WESTER(ウェスター)」経済圏の拡大というミッションも背負っていた。

「金沢/敦賀間開業のニュースや機運が高まる時期にいかに周知し、北陸新幹線に乗車いただくか。また、その際に『WESTER』の会員になって、ネット予約やアプリのコンテンツを使っていただけるか。どちらの目的も叶えるため、ワクワク感を覚え、北陸エリアを『いいな』と思っていただけるプロモーションを意識していた」(JR西日本)。

そこで、中心的な施策として実施したのが、デジタルおみくじ「ふくい くじ」だった。北陸新幹線のデザイン意匠である和のイメージに沿ったエンターテインメント性のある演出で、金沢/敦賀間開業を訴求。「大吉」「中吉」「小吉」のくじの結果に応じ、鉄道利用にも使えるWESTERポイントを景品として提供した。

Yahoo! JAPANトップページから展開した「ふくい くじ」。関東首都圏と関西、北陸地域を対象に、1週間の展開で大きな成果を出した ※2024年3月時点の情報

JR西日本が「Yahoo! JAPANトップページインタラクション企画」を選んだ理由は3つある。1つ目は、Yahoo! JAPANが圧倒的なユーザー数と幅広いターゲットを網羅するリーチ力を誇り、多くの人に周知できる媒体であること。2つ目は、「シェイク」と呼ばれるスマートフォンの加速度センサーを利用した機能を使い、ユーザーが楽しみながら訴求内容を認知できること。そして3つ目は、ユーザーがおみくじを引いた後、WESTER会員登録への導線が予想以上にスムーズで、印象が良かったこと。

「ふくい くじ」をフックに、ユーザーをWESTER会員登録手続きへと誘導し、エントリーまで完了させるため、Yahoo! JAPANトップページからの一貫した流れを重視した。いわば、種まきから刈り取りまでを託した。

広告メニューだけでなく、その効果を存分に活かすノウハウがあることも、LINEヤフーを信頼する理由だ。「(北陸新幹線 金沢/敦賀間開業を)単なるニュースではなく、お客様に“自分事”として捉えてもらえるような仕掛け作りが秀逸だった」(JR西日本)と振り返る。

最終ページまで到達してもらう工夫とサポート体制

クリエイティブ制作を担当したLINEヤフーの土屋茉奈美氏は、「ユーザーが広告を“見て終わり”にならないことを意識している」と話す。

例えば、ユーザーがおみくじの結果を待ち、画面に注目する数秒間、JR西日本が訴求したい「金沢/敦賀間開業」「北陸新幹線」などのワードをしっかりインプットさせるため、スマホの画面に北陸新幹線の路線図を表示。その上を北陸新幹線が金沢から敦賀まで進んでいくアニメーションを表示してみせた。開業部分は目立つように赤く表示。金沢/敦賀間開業のニュースは知っていても、区間や敦賀の場所まで熟知している人は、そう多くないからだ。

また、今回の広告で使用したすべてのビジュアルは、JR西日本が他の媒体で展開しているプロモーションと色調やスタイルを統一。テレビCMや交通広告の撮影で起用した要素を取り入れるなど、北陸新幹線のプロモーション全体のイメージと一体化し、相乗効果が生まれるように配慮した。

スマートフォンの画面サイズを考慮し、ビジュアルのイメージやメッセージは取捨選択する必要があったが、JR西日本では「伝えたい内容が届けられ、文字の視認性も良好。当社の狙いをよく理解し、随所で工夫を重ねていただいた」と満足している。

さらに重要なのは、広告接触者に最終ページまで到達してもらうこと。おみくじからWESTER会員の登録まで誘導するためには、画面内のインターフェースがユーザーにとって分かりやすく、操作しやすいデザインであることも欠かせない。LINEヤフーでは「日々のサイト運営や各種サービス提供を通じて様々なデータを分析。こうした知見をもとに、クリック増につながる画面デザイン、ボタンのサイズ、読みやすい文字などを提案している」(土屋氏)という。

もう一つの強みが、シームレスなチーム体制だ。LINEヤフーの営業担当である八田惇也氏は、「営業から企画、開発、クリエイティブ制作まで、すべて当社内で対応しているので、クライアント企業が求めていることへの理解が深く、連携もスムーズかつスピーディになる」と自負している。

新しいテクノロジーの登場により、広告プロダクトがますます多彩になっている昨今だが、「制作する広告プロダクトが複雑になるほど、細かい部分の調整が柔軟にできる体制の有無が、結果的に大きな差になっていく」と土屋氏も指摘する。

(左から)LINEヤフー ビジネスデザイン統括本部 プロダクトマーケティング本部 クリエイティブプランニングチーム(当時)の土屋茉奈美氏、営業部 ビジネスデザイン統括本部コンサルティング3チームの八田惇也氏

圧倒的な効果と実績

今回のインタラクション型広告による認知度向上の効果は、実数値にも表れた。JR西日本が重視していたKPIの一つ、クリック率(CTR)は当初の想定の2倍近くになり、同時期に展開した他のデジタル広告のなかでトップとなった。JR西日本では「目を引く仕掛けや面白さの重要性を、改めて認識する機会になった」という。

広告展開後にLINEヤフーが実施したアンケート調査からも、今回の企画の影響力がうかがえる。Yahoo! JAPANトップページのブランドパネルを見たユーザー(広告接触者)と、その後「おみくじ」を引いたユーザー(広告アクション者)の広告認知度と新幹線開業の認知度について調べたところ、それぞれ広告アクション者の方が約1.5倍、約1.4倍高かった。

「おみくじ」を引いた広告アクション者への認知でしっかり成果を出した

さらに、広告が検索行動につながったかを示すサーチリフト調査でも、広告アクション者による検索数は広告接触者の数倍となり、検索ワード別でも「北陸新幹線」「北陸新幹線 延伸」に加え「WESTER」や「WESTERポイント」の数値が高かった。

ユーザーがくじの結果が出るまで画面を注視している数秒間に、クライアントが訴求したい内容をしっかりインプットするための工夫を施す ※2024年3月時点の情報

特にJR西日本が「1週間の広告展開で、想定以上の成果」と高く評価したのは、WESTERの新規会員獲得の実績だ。同社では従来、駅でのPRイベントやSNSキャンペーンなどで会員拡大を図ってきたが、会員登録の手続きはハードルが高い。「楽しみながら無理なく会員登録につなげられる仕組みは、他の媒体にはないもの。非常によく練り上げられたメニュー」(JR西日本)と手応えを感じている。

こうした成果を受け、JR西日本では2024年10~12月に開催している北陸デスティネーションキャンペーン(DC)や、2025年の大阪万博に向けた展開も見据える。「当社が打つ施策の潜在的なターゲット層やエリアを一緒に考え、今回の企画で得られたデータの検証・分析などPDCAを回しながら戦略や計画をよりよくしていくパートナーとして期待している。色々なヒントをいただき、新規顧客の開拓に活かしたい」(JR西日本)との考えだ。

これに対し、LINEヤフーは「当社の保有データに加え、クライアント企業が持つファーストパーティーデータなどの顧客情報も活用すれば、様々なデータ分析に基づいた企画立案ができる。LINE公式アカウントを活用したCRM領域での施策も可能」(八田氏)と説明。

「我々は、広告の枠だけを提供しているのではない。LINEヤフーの持つサービスを知り尽くした制作陣が、クライアント企業の目標達成をサポートしていく。提案したいことは、まだまだ、たくさんある」と意欲を示した。

広告:LINEヤフー

本記事で紹介したサービス:Yahoo! JAPANトップページインタラクション企画

問い合わせ:問い合わせフォーム ※ページ内「Yahoo!広告に関するお問い合わせ」よりお問い合わせください。

記事:トラベルボイス企画部

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