日本旅行業協会(JATA)の旅行市場動向調査(2013年12月期)によると、2013年10月~12月の国内旅行全般の業況感は前回(+12)とほぼ同じ+13となり、好調を持続している。唯一マイナスだったリテーラー2(取扱額30億未満)が+6(15ポイント増)になり、すべての業態でプラスとなった。回答社からは宿泊の取扱人員のみならず、単価上昇の傾向が見られるとのコメントもあった。
方面別では季節要因の強い北海道が-15(25ポイント減)と減少が目立つが、愛知・岐阜・三重が+9(17ポイント増)、山陰が±0(11ポイント増)と遷宮で話題になった地域が増加。今年度いっぱいは好影響が続くとの予想もある。その他、新世界三大夜景やハウステンボスのある長崎やクルーズトレインななつ星が話題の九州±0(12ポイント増)など8方面でプラスに。客層別では、シニアが+23(1ポイント増)と唯一プラスを維持。ファミリーは夏の大幅増から一転して-14(22ポイント減)となったが、その他の客層はマイナスであるものの緩やかに上昇した。
ただし、3か月後は国内旅行全般で+2(11ポイント減)と減少の見通し。消費増税前の駆け込み需要が期待できるとしながらも、まだ数字が見えていないという状況や、次年度に大きなイベントがなく需要創造を課題とする声もあり、その状況が反映された格好だ。しかし、シニアにおいては10ポイント減も+13で、2年にわたりプラスを維持する予測となった。
同調査は2013年11月1日~11月19日まで、JATA会員各社の経営者などを対象にインターネットで実施。599社のうち320社から回答があった。