クルーズせとうち、瀬戸内海の5港をアピールで外航客船誘致を目指す 

瀬戸内海に面した5港で組織する「クルーズせとうち」は、2014年1月27日東京都内でクルーズ客船誘致のためのセミナーを開催した。各港を管轄する県の担当者が、多島海である瀬戸内海の魅力と港の背後に広がる観光スポット、そして港湾利用に対する支援策などについて訴求。続いて四国運輸局の鈴木貴典企画観光部長が瀬戸内海の魅力について語り、さらにマーキュリートラベルの東山真明社長、日本クルーズ客船の岸本正則東京支店営業部長が瀬戸内海クルーズの見どころなどについて見解を述べた。

「クルーズせとうち」は、瀬戸内海に面した神戸、宇野、高松、広島の4港により、客船誘致のためのPR活動やセールス活動を共同で行おうと2007年に設立された。2011年には門司港も参加し、以来5港で活動している。昨年は東京や神戸でのセミナーに加え、「クルーズ・シッピング・マイアミ」での共同セールスを行うなど、積極的な活動を行っている。今回のセミナーにも、国内外のクルーズ客船運航会社や旅行会社など60人以上が参加。瀬戸内海という観光資源への興味の高さが感じられた。

セミナーはまず、クルーズせとうちからの提案として、各港の背後に広がる観光資源を「伝統文化と経験」「歴史と郷土料理」「愛とロマンス」に分けて紹介。続いて各港への寄港のメリットとして、寄港時のイベントや空港、鉄道駅との連絡の良さによる全国からの集客の可能性、さらに港湾利用に対するポートチャージの減免などの支援策について述べた。

続いて四国運輸局の鈴木貴典企画観光部長が瀬戸内海の魅力について語った後、瀬戸内クルーズを実施する海外のクルーズ客船会社カンパニー・デュ・ポナンなどのGSAを担当するマーキュリートラベルの東山真明社長は、「瀬戸内海は小型クルーズ客船にとって最適な海。それ故、寄港地での過ごし方について各港が連携してバリエーションの豊かさを提案してみてはどうか」と見解を述べた。また日本クルーズ客船の岸本正則東京支店営業部長は、「瀬戸内海はおだやかで揺れないため、クルーズ向けの海といえる。また自然そのままの美しさに加え、海と橋との組み合わせによる美しさや夜景クルーズなども人気が高く、今年はそうしたクルーズを企画している」と取り組みについて語った。

なお、各港のクルーズ客船利用実績は、神戸港110回、宇野港8回、門司港6回、高松港7〜8回(いずれも2012年)、広島港26回(2013年)となっている。

(取材・記事:竹井智)


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